「どぶろく」とは米と米麹と水を原料として作られる昔ながらのお酒です。
どぶろくって体に悪いって聞いたことあるけど…飲んでも大丈夫なの?
そんな不安がある方も多いのではないかと思います。
どぶろくは、身体に悪いのですか?
引用 Yahoo知恵袋
しかし実は、どぶろくには豊富な栄養が含まれており、体に悪いどころか体に良いことだらけなのです!
最近なんだか体の調子が悪い…お肌のコンディションが悪い…
そんな体の不調を感じているあなたにこそ飲んでいただきたい「どぶろく」の魅力をご紹介します。
Contents
そもそも、「どぶろく」ってどんなお酒なの⁇
はじめにご紹介した通り、日本で古くから作られているお酒の一つで、米と米麹と水を原料として発酵させただけのお酒です。
ここから濾す(こす)工程を経ると清酒になりますが、どぶろくは濾さずにそのまま作られたお酒のことをいいます。白くてどろっとしているのが特徴です。
「どぶろく」の語源には色々な説がありますが、米のもろみの混ざった濁酒(だくしゅ)のことを「だくろう」と呼んでいたのが訛って、「どぶろく」になったのではないかといわれています。
古くから一般の家庭でも作られてきたどぶろくですが、戦後にはメタノール入りの質の悪いどぶろくなども多く出回っていたようで、「密造酒」や「おっさんが飲む酒」というような体に悪そうなイメージが長い間染み付いていました。
実際に最近でも、海外では安く簡単にお酒のアルコール度数を上げるためにメタノールを混ぜていた事例もあり、死者や失明者も出ているようです。
恐ろしいですね…!
メタノールとエタノールは同じアルコールの成分で名前は似ていますが、メタノールの方は人体に有害です。
どぶろくを作る過程でメタノールが生成されてしまうのではないか?…という悪い噂もありましたが、私が調べたところによると、そのような事実はありませんでした!
もちろん、アルコール度数を上げるためにメタノールを混ぜることなども日本の酒造場ではありえませんので、安心してくださいね。
最近では、テレビなどでどぶろくが紹介される事も多くなり、その体にもたらす高い健康効果のおかげで、悪いイメージが覆されてきています。
どぶろくは日本酒、甘酒、酒粕のいいところがギュッと詰まった体に優しいお酒なのです。
では、どんな健康効果があるのでしょうか?
どぶろくは体に悪い?実はいい効果がたくさん!
疲労回復、ダイエットに効果的な成分がたっぷり
必須アミノ酸
必須アミノ酸とは人間の体内では作ることのできない成分で、食品や飲料で摂取するしかありません。
どぶろくにはその必須アミノ酸が多く含まれています。
慢性疲労の軽減や女性ホルモンのバランスを整える効果があるとされています。
また、必須アミノ酸は筋肉を作る、バリン、ロイシン、イソロイシンが多く含まれているので、筋肉を増やし、基礎代謝を上げて体脂肪を燃焼させたい方にもおすすめです。
ビタミンB群
ビタミンB群にはエネルギー代謝を促してくれる働きがあり、疲労回復や健康な体作りに欠かせないビタミンです。
レジスタントプロテイン
レジスタントプロテインとは、消化されにくいタンパク質のことです。
濁りの成分である酒粕に多く含まれています。
このレジスタントプロテインは油吸着効果があるので、食事の脂質の吸収を抑えてくれたり、体に悪いコレステロールを吸着し体外に排出してくれる働きがあります。
また難消化性タンパク質なので、酒粕の中の食物繊維とともに便通をよくするともいわれています。
どぶろくにはオリゴ糖も含まれていますので、相乗効果で便秘解消も期待できます。
これだけの効果があるなら、1日の終わりにどぶろくを飲むだけでよいかもしれませんね。
飲むだけで!?美白、美肌効果も!
コウジ酸
コウジ酸は美白成分として1988年に国から承認されている成分で、シミやそばかすの原因になるメラニンの生成を抑えたり、くすみ軽減の効果もあるとされています。
コウジ酸が配合されている化粧品はよく見かけますね。
また、コウジ酸には体に悪いといわれる活性酸素を抑制してくれる効果や、抗糖化作用(AGEs抑制効果)も!
(「糖化」とはタンパク質や脂質が体の中の糖と結びついてしまう現象のことで、その時に作られる物質がAGEs。
AGEsは肌の老化を進めるといわれています。)
α‐EG
α‐EGはアルコールと糖が結びついて生成される成分で、肌のコラーゲン生産量を上げて肌の張りをアップさせたり、みずみずしくしてくれます。
ちなみに日本酒にも含まれているうまみ成分だそうで、飲むのはもちろんお肌に塗っても良いそうです。
日本酒の美肌成分「α-EG」
引用 大関株式会社
その他にも体にうれしい成分がたっぷり!
上記に挙げた以外にも、どぶろくには様々な栄養素が含まれています。
睡眠の質を高めてくれるアデノシンA₂a
快眠効果のあるトリプトファン
肝機能保護,老化防止が期待できるメチオニン
メチオニンはアルコールから肝臓の機能を守ったり、難病指定されているパーキンソン病を改善する作用、またアレルギーの原因になるヒスタミンという物質を抑えてくれる働きがあるといわれています。
記憶力アップに効果のある必須アミノ酸の仲間、フェニルアラニン
肝機能の強化や新陳代謝を促すスレオニン
スレオニンには脂肪肝を予防する働きがあります。
またどぶろくは60度以下の低温で加熱し、作られているので、生きた酵素が含まれています。この生きた酵素は消化吸収を助け、腸内環境を整えてくれます。今話題の腸活にもぴったりですね。
この他にも育毛効果を促進したり、ガン細胞だけを殺すナチュラルキラー(NK)細胞を活性化させる働きがあるといわれる成分が含まれていたり…体にうれしい成分がたっぷりですね。
まさに、飲む点滴、飲む美容液といっても過言ではないでしょう!
ただし、どぶろくはあくまでもお酒なので、飲みすぎてしまうとかえって体に悪い影響を与えてしまいます。
適量を心掛けたいですね。
どぶろくのおいしい飲み方は?おすすめのアレンジも!
常温でもおいしいどぶろくですが、初めての方には冷やして飲むのがおすすめです。
底のほうにもろみが沈殿しているので、飲む前にきちんと混ぜてくださいね。
どぶろくのおすすめアレンジ
・どぶろく×カルピス
8:2の割合がおすすめです。
どぶろくのほのかな酸味がカルピスの甘みと合わさっておいしくなります。
・どぶろく×炭酸水
1:1の割合で濃厚などぶろくがスッキリとした味に仕上がります。
・どぶろく×フルーツジュース
グレープフルーツジュースやオレンジジュースとの相性が良いそうです。
その他にもロックで飲んだり、寒い時期には熱燗で飲むのも良さそうですね。
お料理にも!?どぶろくのアレンジレシピ
蒸しパンに混ぜたり、汁物や煮物に入れたりしている方もいるようです。
引用 楽天レシピ
この他にも色々試して、自分好みのアレンジを探してみるのも楽しいかもしれません。
どぶろくはどこで買えるの?どれを選べばいいの?
どぶろくの購入はネットがおすすめ!
どぶろくは未開封の状態でも冷蔵保存が必須のお酒なので、残念ながらスーパーやコンビニなどで取り扱っている店舗は少ないそうです。
なので、購入はネットがおすすめです。自宅までクール便で届けてくれるのも安心ですね。
大手通販サイトでも取り扱っているので、気になる方はぜひ覗いてみてください。
価格はだいたい1500円~2000円前後のものが多いようです。
どんなどぶろくを選べばいいの?
どぶろくには火入れをしたものと、火入れをしていないもの、甘口、辛口などの種類があります。
火入れをしたものは60~65度くらいで加熱殺菌されているので、保存期間が長くなります。
どぶろくの味わいも落ち着いたものになります。
毎日少しづつどぶろくを楽しみたい方におすすめです。
火入れをしていないどぶろくは活性タイプ、生のどぶろくなどと呼ばれ、フレッシュな味わいが特徴です。
しゅわしゅわと発泡性を持つものもあり、飲み心地も爽やかです。
加熱殺菌されていないので、冷蔵保存は必須で、早めに飲み切るのがおすすめです。
甘口のどぶろくはとろりと濃厚な味わいです。
米と麹のほのかな甘みとまろやかな酸味があり、甘酒や、飲むヨーグルトのような飲みやすさが特徴です。
辛口のどぶろくはしっかりとした飲みごたえがあります。
漉されていないどぶろくならではの旨味や風味を感じつつ、スッキリと軽やかな飲み口が特徴です。
また、どぶろくはアルコール度数が高ければ辛口、低ければ甘口の味わいになります。
甘酒のように飲みやすいものがいい!という方はアルコール度数低めのものを、逆にガツンとどぶろくの飲みごたえを感じたい!という方はアルコール度数高めのものを選んでみると良いかもしれませんね。
初めての方におすすめのどぶろく
引用 山口酒造場
「鶯印のどぶろく」720㎖ 1275円(税抜)
アルコール度数が6%と低めで、程よい甘みと酸味がお酒の苦手な方でも飲みやすくなっています。
引用 中埜酒造株式会社
「國盛 純米どぶろく」720㎖ 1650円(税込)
アルコール度数は14%と高めですが、濃厚でとろっとした口当たりで米の甘みと酸味がマッチした飲みやすい味わいです。
引用 奥出雲酒造
「奥出雲D-269」 700㎖ 1143円(参考価格)
酸味が少ない甘口のタイプで、アルコール度数も10%と低めです。
しかし、じっくりと低温発酵させているので爽やかな発泡感のある本格的な味わいです。
ボトルのデザインも可愛らしく、ネーミングも面白いですよね。
初めてどぶろくに挑戦するという方は、アルコール度数低めの甘口のものから試してみてみるのがおすすめです。
どぶろくの注意点!自家製で作ると法律違反になる⁉
一般的などぶろくはほんのり甘く比較的飲みやすいお酒ですが、ほとんどのどぶろくがアルコール度数は14~17%と、ビールや発泡酒の5~8%に比べるとかなり強めなので、お酒に弱い方はくれぐれも気を付けてくださいね。
また自家製どぶろくの作り方などを紹介しているサイトも中にはあるようですが、自家製のどぶろくを作ることは国の許可を得ていない限り違法行為になります!!
自分でも作れそうだな…と思ったそこのあなた!
酒税法違反をすると10年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられてしまいます。
くれぐれも気をつけてくださいね。
もしも周りでこのような方がいたら(いないとは思いますが)やんわりと注意してあげてください。
「どぶろく特区」と呼ばれる特別に国の許可を得てどぶろくを作れる地域もあるようですが、様々な条件があるようです。
引用 新潟県ホームページ
こちらは新潟県の例ですが、どぶろく特区に住んでいるからといって、どぶろくを個人で勝手に作ってよいというわけではないんですね!
今注目の「どぶろく」って⁇体に悪い⁇実は美容と健康に効果抜群!?のまとめ
・どぶろくは日本で昔から作られていて、米、米麹、水だけで作られ濾していないお酒。
・どぶろくにメタノールは含まれていない。
・どぶろくには「疲労回復効果」「美肌効果」「ダイエット効果」が期待できるので、体に不調を感じている人にこそおすすめ。
・初めてどぶろくを飲む人には冷やして飲むのがおすすめ。
・どぶろくを買うなら、クール便で届けてくれるネット通販が良い。
・どぶろくには、甘口、辛口、火入れしているもの、火入れしていないものなどの種類がある。
・どぶろくを試すなら初めはアルコール度数低めのものから挑戦するのがおすすめ。
・どぶろくはアルコール度数14~18%と高めなので、お酒に弱い方、飲みすぎには注意が必要。
・自家製のどぶろくを作るのは国の許可を得ていないと違法行為になってしまう。
どぶろくが体に悪いと思っていた方も少しイメージが変わったのではないでしょうか。
お酒は飲みたいけど、健康面が気になる!という方にもぴったりのどぶろく。
毎日晩酌をするという方は今日からお酒を「どぶろく」にしてみるのも良いかもしれませんね。