たまたま夜間に外にいて警察官に質問されたことはありますか?
「早く帰りなさいね。」
「はい。わかりました。」
あ~焦った!と胸をなでおろして家に帰る途中、色んなことが頭をかけめぐります。
注意だけじゃなくいろいろ聞かれて、警察の人はメモしてたけど・・・これって補導!?
親や学校に言われるのかな!?
受験に影響する!?
注意だけのときは補導ではないの!?
結論から言うと、夜遅くに警察官や補導員から名前や住所、電話番号、所属している学校等を聞かれた場合は補導だと言えます。
ただ、どういう状況で何をしていたのかによってその後の対処は変わってきます。
だから「補導されたとなれば、その場の注意だけでは済まないんじゃないか」とやみくもに怯えることはありません。
補導について、どんな場合にどうなるのかを一緒に見ていきましょう。
Contents
補導とは!?注意だけでも補導歴は残る!?
補導とは
大きい意味では、少年の非行を防ぐために警察が行う全ての活動のことです。
少年を悪い道に行かせないため、そして犯罪から守るため注意をします。
場合によっては、親や学校に連絡をします。
法律ではなく、国家公安委員会というところで決めた「少年警察活動規則」という規則に基づいています。
民間の人も「地域の少年は地域で育てる」という考え方のもとに警察からの依頼でボランティアの補導員をしています。
あくまでも少年を守るために警察官も民間の補導員もしていることなのです。
機械的に補導した⇒○○するというルールのものではないということです。
先ずは状況をちゃんと説明することが大切です。
逃げたり、変に嘘をついたりしたら状況を悪くしてしまします。
警察官は嘘を暴くプロだということを忘れないでくださいね。
非行や犯罪につながることではないと判断したら、その後に悪い影響が出ることはまずありません。
その場合、親に連絡することも少ないようです。(念のためお知らせすることは、あるかもしれません。)
学校に連絡されることも心配しなくてよいと思います。
それは、例えば下の質問のようなときです。
補導されました。 高校3年18歳で春休みということもあり 友達の家で遊んでいたら遅くなってしまい 11時を過ぎてしまいました。 帰宅途中に話しかけられました。 警察官には素直に聞かれたことを答えたのでごねたりとかはしていません。 ただ免許証と自分を電話番号をメモされました。 世間話程度なんでしょうが学校、就職先なんかも聞かれました。 メモなんかはされてはいませんが。 今後保護者や学校、ましてや就職先に連絡等は行くことは あるのでしょうか? しかし、これは補導なのでしょうか? 厳重注意なきもしますが そうなるとなぜメモを取ったりするのでしょうか?
中学生です。 友達(女)と二人で映画を見に行って終わったあと親を待っていたら警察に深夜徘徊として補導されました。 これって学校には連絡がいくのでしょうか?学校名とクラスまで聞かれてしまいました、、ちなみに親には連絡済みです
話を聞いた上で、その子の状態や生活環境が大丈夫だと判断されれば注意だけで終わります。
補導歴は記録として警察署の「生活安全課」に残るかもしれませんが、非行歴とは違います。
補導歴
- 犯罪以外の行為で「不良行為少年」(良くない行いをした少年)として補導された経歴。
- その少年が20歳になれば破棄される。
非行歴
- 非行少年(少年法で定められている)として検挙や補導された経歴。
- 前歴として警察の記録に残してある。
※補導歴も非行歴も履歴書に書く必要はありません。
補導の対象となる行為は!?思わぬことにも注意
どんなことをしたら補導されてしまうのか見てみましょう。
【少年の不良行為】
- 飲酒・・・お酒を飲んだり、飲もうとして持っていることも対象
- 喫煙・・・タバコを吸っているのは勿論、喫煙具を持っていることも対象
- 薬物乱用・・・心身に有害なおそれのある薬物を使ったり、持っていることも対象
- 粗暴行為・・・暴れていること。そのままだと人に危害を与えたり物を壊したりする恐れがあるような行為
- 刃物等所持・・・正当な理由なく刃物、木刀、その他の人に危害を及ぼすおそれのあるものを持っていること
- 金品不正要求・・・正当な理由なく他人にお金や物を要求、または貸すことを強制すること(カツアゲ等)
- 金品持ち出し・・・保護者等のお金や品物を無断で持ち出すこと
- 性的いたずら・・・性的ないたずらや、性的な不安を与えること
- 暴走行為・・・自動車、バイクなどで危険な運転をしたり、他人に迷惑をかけるおそれのある行為。このような行為をする者と行動をともにすること
- 家出・・・正当な理由なく住んでいる家を出て帰らないこと
- 無断外泊・・・正当な理由なく、保護者に無断で外泊すること
- 深夜はいかい・・・正当な理由なく、深夜にはいかい(うろうろ歩いている)したり、たむろすること
- 怠学・・・正当な理由がなく、学校を休んだり早退等をすること
- 不健全性的行為・・・少年の健全育成に支障のある性的行為 (風俗店での接客、買春相手)
- 不良交友・・・ 犯罪性のある人や少年の健全育成に支障のある人と交際すること
- 不健全娯楽・・・ 少年の健全育成に支障のある娯楽をしている(パチンコ、わいせつ書物)
- その他・・・その他危険な遊び、交通ルール無視、など非行につながると思われ警察本部長が指定するもの
この中のいくつかは悪いことをしているという自覚はなく、実際悪いことをしていないケースも多いです。
友達の家に泊まるときにも、保護者に連絡しないと無断外泊になってしまいますよ。
補導で一番件数が多いのは今も昔も深夜はいかいで、令和3年度の警察庁の報告でも断とつトップです。
友達の誕生会で帰りが遅くなってしまい、警察官に呼び止められていろいろ聞かれたとか・・・。
受験をひかえて塾で勉強していて遅くなったとか・・・。
理由はいろいろあると思います。
補導する側もされる側も不要な心配をしないために、夜遅くに出歩くことはできる限り避けましょう。
保護者と一緒なら良いというわけでもないようですよ。
また、不良行為には正当な理由なくという言葉がついているものがありますね。
逆に言えば、正当な理由があるなら、ちゃんと説明すればよいということです。
補導される年齢と時間は!?地方別に表示
2022年4月から成年年齢が18歳となりましたが、補導の対象年齢は基本的には20歳です。
お酒を飲んだりタバコを吸ったり競馬をしたりするのは20歳の誕生日を過ぎてからじゃないとできません。
怠学につては、従来通り小学生・中学生・高校生が対象です。
深夜はいかいについては、18歳未満が対象です。(結婚していても)
補導の中で一番件数が多く、非行につながる危険度が時間によって上がる深夜はいかいとみなされる時間について詳しく見ていきましょう。
自治体により少しの違いがありますが、おおむね夜11時から朝4時です。
青少年保護育成条例による各自治体のピーアールなどで確認してみましょう。
東京都
【夜11時から朝4時】
神奈川県
【夜11時から朝4時】
埼玉県
【夜11時から朝4時】
千葉県
【夜11時から朝4時】
愛知県
【夜11時から朝6時】
大阪府
16歳未満 【夜8時から朝4時】
16歳から18歳未満 【夜11時から朝4時】
引用 大阪府「大人の責任」
沖縄県
【夜10時から朝4時】
補導されるってどういう時!?注意だけでも何か影響がある!?のまとめ
- 補導とは!?注意だけでも歩廊歴は残る!?
*補導は、少年を非行やあぶないことから守るのが目的
*補導のその後は、その少年の状況や理由、態度で違ってくる - 補導の対象となる行為は!?思わぬことにも注意
*「深夜はいかい」が補導件数の断トツ一位
*お酒やタバコは、持っているだけで補導の対象
*深夜の外出は、保護者と一緒でもひかえる - 補導される年齢と時間は!?地方別に表示
*「深夜はいかい」は、18歳未満が補導の対象
*深夜=夜11時から朝4時が基本(自治体によって多少の違いがある)
思春期は子供から大人になる過程だというのは、みんな知っていることですね。
感受性が強く、自立心も旺盛になってきます。
そして自信と不安を同時に抱えて生きています。
心身の変化が激しく、人生の中で一番バランスをとるのが難しい時期かもしれません。
今まで知らなかった世界に踏み込む感覚が楽しく、少し悪いことにワクワクしてしまうこともあるでしょう。
そんな時期なので、多少冒険したいのは当然かもしれません。
でも、「興味本位で夜遊びをしてみただけ」が「こんなはずじゃなかった」になるのはイヤですよね。
自分で自分を守ることも、ちゃんと考えなければいけませんよ。