梅雨前から秋にかけて長期にわたって発生するコバエ。
小さくてすばしっこくて、なかなか捕まらないし本当に鬱陶しいですよね。
捕まえても捕まえても次々発生するコバエを、どうにか一気に片付けたい!
そんなとき「コバエがホイホイ」が思い浮かびますが、コバエがホイホイが逆効果になるという噂を聞いたことがありませんか?
結論から言うと、コバエがホイホイが逆効果になるという科学的根拠は確認できませんでした。
この記事では、コバエがホイホイが逆効果だと言われている理由と、コバエの種類に応じた対策を解説します。
コバエがホイホイ以外の市販品も紹介しますので、ぜひ最後までチェックしてくださいね!
Contents
コバエがホイホイが逆効果だと言われる理由は?
コバエがホイホイが逆効果になると言われている理由は、大きく分けて2つあります。
コバエの種類や環境により、そもそも効いていないだけ
私自身、コバエがホイホイの容器の上をコバエがウロウロと歩いているのを何度も見たことがあります。
歩いているだけで、一向に中に入ろうとしないのです。
コバエがホイホイの口コミを見てみると、同じように「コバエが入らない」という声が多数ありました。
実際は、コバエがホイホイがあろうとなかろうとコバエはその辺りを歩いているのですが、たまたま容器の上を歩いているのを見ると「効かないのにただおびき寄せている」ように見えるため、逆効果だと言われることがあるようです。
コバエが入らない理由として、
- コバエがホイホイが効かない種類のコバエである
- 周りに、コバエがホイホイ以上にコバエが好む臭いの発生源がある
などが考えられます。
古くなったコバエがホイホイを放置したから
こちらについてもあくまでも噂レベルのようで、直接的な原因はないようです。
ゴキブリ退治のブラックキャップにも同じ噂があるので、混同されている可能性があります。
メーカーによると、「コバエがホイホイ」の効果が持続するのは約1ヶ月間。
中のゼリーが小さくなって乾燥し、香りがしなくなったら交換するのが正しい使い方です。
コバエはゼリーの香りに引き寄せられているので、香りがしなくなれば寄ってくることもなく、「効果がない」とされています。
寄ってこないのですから、当然逆効果ということもありません。
コバエがホイホイが効くコバエの種類とその仕組み
ここでは、コバエがホイホイの効果が期待できるコバエの種類と、どのような仕組みで駆除するのかについて解説します。
コバエがホイホイが効くのはこの3種類!
ノミバエ
フンコバエ(ハヤトビバエ)
別項目で解説しますが、この3種類のコバエは食品の発酵臭や腐敗臭を好む習性があります。
コバエがホイホイの仕組み
ショウジョウバエやノミバエが好きな赤色の容器で、好物の紹興酒&黒酢の香りを放ちます。
香りでおびき寄せるので、アルコール臭や発酵臭を好む種類のコバエに効くというわけです。
さらに、コバエが突起の上を歩きたくなる習性を利用し、コバエが歩きたくなるような誘導路が作られています。
容器の中にはジノテフランという殺虫成分が含まれた角切りゼリーが入っていて、香りにつられてゼリーに潜り込んだコバエを殺虫する仕組みです。
アルコール臭や発酵臭に興味がない種類のコバエには効果がないので、今発生しているコバエが何の種類なのかを見極める必要があります。
コバエの種類によって対策を変える必要がある!
そもそも、コバエはどこから発生しているのでしょうか。
まず最初は、窓の開け閉めをした時に入ってくることが多いです。
窓の開け閉めしなくても、コバエくらいの大きさであればちょっとした隙間からも侵入してきます。
そのコバエが家の中で卵を産むことで大量発生するのですが、産みつける場所はコバエの種類によって異なります。
それぞれの種類の好む場所をチェックしてみましょう。
ショウジョウバエ
おそらく、キッチン周りで一番よく見かけるのはショウジョウバエだと思います。
ショウジョウバエの特徴
体長 :2〜3mm
色 :目が赤い
好きな物 :野菜や果物の腐敗臭・発酵臭・アルコール臭
活動時期 :春〜初夏と秋
成虫になるまで:気温25度で約10日
このように、ショウジョウバエは腐りかけの果物や発酵臭が大好きで、そこに卵を産みつけます。
防止策としては、とにかくキッチン周りに食べ残しや野菜くずなどをそのままにしないこと!
アルコール類も好きですから、飲み終わった空き缶なども必ず中をよくすすいでから捨てましょう。飲んでそのまま放置すると、缶のフチをコバエがウロウロし始める可能性が高いです。
味噌・醤油・漬物などの発酵食品も好むので、こぼれたり液ダレしていたらこまめに掃除しましょう。
【私自身の体験談】
前日までは一匹も見かけなかったのに突然の大量発生でした。
原因は、数日前に息子がバナナを食べた後に皮を袋に入れず、そのまま生ゴミ箱に捨てたのです。
拾い上げようかと思いましたが、もうすぐ生ゴミ回収の日だしいっか。と思いそのままに...。
きっと知らぬ間にバナナの皮に卵を産みつけられていて、それが羽化したと考えられます。
産卵から羽化までのスピードが驚異的な速さですよね。
ノミバエ
ノミバエもよくキッチンで見かけるコバエですが、ショウジョウバエよりも衛生上よくありません。
ノミバエの特徴
体長 :2〜3mm
色 :黒褐色
発生源 :腐敗物・生ゴミ・動物のフン・排水溝など
好きな物 :生ゴミ・腐敗物
活動時期 :春〜秋
成虫になるまで:約14日
ノミバエはほとんど飛ばず、素早く歩き回るのが特徴です。
キッチンに発生しやすいという点ではショウジョウバエと同じですが、ノミバエは食品の中に潜り込んで産卵することもあるのでとても厄介です!
腐った植物や動物のフンからも発生するので、飼っているペットのフンなどを渡り歩いているかもしれません。
有機物全般を好むので、生ゴミは絶対に放置しないようにしましょう!
フンコバエ(ハヤトビバエ)
見た目はショウジョウバエに似ていますが、色が黒っぽいのが特徴です。
外を散歩していて、犬のフンなどにたかっているのはこのフンコバエが多いです。
ノミバエの特徴
夜行性なので家の中で日中に見かけることは比較的少ないかもしれません。
基本的には屋外で発生したものが室内に侵入してくることが多いですが、排水溝のヌメりなどに産卵することもあるため、室内で排水が漏れている箇所があったら要注意です!
成虫はノミバエなどと同様に食品にたかりますが、大量発生している場合は水回りの漏れなどをチェックしてください。
キノコバエ
キノコバエは人間に直接的な害はありませんが、植物に害を及ぼします。
キノコバエの特徴
体長 :1〜6mm(1〜2mmのものが多い)
色 :灰黒色で小さな蚊のような見た目
発生源 :植物・畑など
好きな物 :腐葉土・朽木
活動時期 :梅雨頃・秋口
成虫になるまで:気温24度で約21日
キノコバエという名前の通り、植木鉢の土にいる真菌類(キノコ・カビなど)を餌とします。
光に寄ってくる性質があり、網戸もすり抜けるほど小さいものもいます。
堆肥(たいひ)・収穫した野菜・雑草などに産卵するため、観葉植物や家庭菜園の野菜を育てている方はよく目にするコバエかもしれません。
土の状態をよくするために腐葉土を使うことがあると思いますが、元々腐葉土の中に卵を産みつけられてしまっている場合は、家の中で孵化してしまう可能性があります。
チョウバエ
チョウバエは他のコバエとは形が違うので見分けやすいです。
チョウバエの特徴
やや大きめで、全身がモフモフしています。
手で叩くこともできるくらい動きがゆっくりなのですぐに見分けがつきますね!
とにかく汚水が好きで、浴室の排水溝などを汚れたままにしているとそこに産卵される可能性があります。
予防として、定期的にパイプユニッシュのような排水管クリーナーを使うのも効果的です。
コバエがホイホイ以外の対策方法は?
コバエがホイホイを使わない対策方法を3つご紹介します。
自作のめんつゆトラップ
コバエがホイホイの代用品としてよく見かけるのが自作のめんつゆトラップです。
効果があるのはコバエがホイホイと同様に「ショウジョウバエ」「ノミバエ」「フンコバエ」です。
作り方はとても簡単!
【用意する物】
- 紙コップ
- 市販されているめんつゆ
- 食器用洗剤
コップの半分よりやや少ないくらいまでめんつゆを入れ、食器用洗剤を数滴垂らします。
コバエがめんつゆに着水すると、洗剤の界面活性剤がコバエのお腹にある呼吸器官を塞ぎ、コバエが窒息します。
トラップにかかったコバエはコップの底に沈むので、1週間くらいで交換するようにしましょう。
家庭用の生ゴミ乾燥機を使用して臭いを出さない
生ゴミは水分や雑菌を含んでいるため腐敗が進み、臭いを放ちます。
そのため、乾燥機で水分を無くしてしまえば腐ることもなく、コバエを寄せ付けることもありません。
効果があるのは生ゴミが好きな「ショウジョウバエ」「ノミバエ」「フンコバエ」です。
家庭で使用できる生ゴミ乾燥機は色々なメーカーから発売されていますが、比較的リーズナブルな商品を1つご紹介します。
【パリパリキューブライト アルファ】
画像引用:Amazon
電気殺虫器で種類を問わず駆除!
生ゴミや食品類に引き寄せられない「キノコバエ」や「チョウバエ」には、電気タイプの殺虫器が効果的です。
発生原因を根本から絶つことが一番ですが、難しい場合はこのような商品をうまく利用することでずいぶん楽になるはずです!
例として1つご紹介します。
【電撃殺虫器】
画像引用:Amazon
コバエがホイホイは逆効果なの?コバエの種類に合わせて正しく対策!まとめ
コバエの種類によって特性が違うことを理解すると、コバエがホイホイが逆効果になることはないものの、それぞれの種類に合わせて対策することが大事だということがわかりましたよね。
そして、全ての種類への共通の対策は、家の中を清潔に保つことです。
注意点をおさらいしましょう。
注意ポイント
- コバエがホイホイの効果があるのは「ショウジョウバエ」「ノミバエ」「フンコバエ」の3種類のみ
- そもそも家の中に侵入させない(出入りの際に注意)
- コバエが好む臭い(アルコール臭・果実臭・発酵臭・腐敗臭など)を発生させない
→ゴミ袋は結んだり、ゴミ箱は蓋付きのものを使う。 - 腐敗した観葉植物などは放置しない
→腐葉土は卵が産みつけられていることも多い - 排水溝のヌメりを放置しない
→排水溝クリーナーが効果的 - 誘引トラップ系が効かないコバエには電気殺虫器もおすすめ
いかがでしたか?
今まで、コバエがホイホイを置いても効果なく「もしかして逆効果...?」と思っていた方も、その理由を知れば納得できたのではないでしょうか。
これからは、どの種類のコバエが発生したのかを見極めて、正しい対策をして快適に過ごしていきたいですね!