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香辛料は健康に悪い!?知らないと危険な適正摂取量と副作用を解説

みなさん、香辛料は好きですか?

私は、スーパーのスパイスコーナーが大好きで、気になるとつい手に取り、その香辛料を使った料理を作ってみたくなります。

世界に350〜500種類もあるという香辛料。それぞれ独特の風味があり、私たちの食事や生活を豊かなものにしてくれています。

スパイスたっぷりのカレーが好物という人も多いのではないでしょうか。

そんな香辛料も、美味しいからといって、何も気にせず摂りすぎるのは危険です。

過剰摂取すると、副作用が強く出ることがあり、健康に悪いのです。

この記事では、香辛料を摂る際の、基準となる適正量や注意点、スパイスごとの副作用を解説しています。

香辛料を使った料理が大好きだけど、健康への影響が気になるという人は、この記事を読んで、上手に香辛料を生活に取り入れてくださいね。

 

 

【要注意】香辛料の過剰摂取は健康に悪い!

結論からいってしまうと、香辛料は適度に摂る分には嬉しい効能を期待できますが、摂りすぎると健康に悪影響を及ぼすことがあります。

身体に良いといわれているからたくさん食べていたのに逆効果だったなんて.......

そんな風になってしまわないために、香辛料がいったい何なのか、という基本的なところから解説してみます。

 

そもそも香辛料とは何を指す?

「香辛料」という言葉はよく耳にしますが、同じような用途で使われるハーブとの違いなど、はっきり説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。

香辛料(こうしんりょう、英: spice)は、調味料の一種で、植物から採取され、調理の際に風味(香り・辛味など)や色を出したり、臭みを消したりするものの総称である。食事をおいしくしたり、食欲を増進させたりする。香料として食品に添加されるものも多数ある。

日本スパイス協会は、食材に香り、辛み、色調を出す植物全般を「香辛料」として扱い、その茎・葉・花を「ハーブ」、それ以外の部位を「スパイス」と呼んでいるが、世界的に統一された定義はなく、日本料理に使われる薬味もスパイスと言える。

引用:ウィキペディア

なるほど、食材の風味や色味付けに使われる植物のうち、特に茎・葉・花以外の部位が用いられるものを「香辛料」(スパイス)とよぶことが多いのですね。

例えば、タイ料理などで使われるパクチーは、葉の部分をハーブとして、コリアンダーシードとよばれる種の部分は香辛料として使われていると考えると、分かりやすいと思います。

 

香辛料が身体にもたらす良い影響

私たちの日々の生活に必要不可欠となっている「薬」。

その起源は、もともと自然界にある多くの植物や、一部の動物、鉱物などです。

普段から漢方を利用する方なら、漢方薬の原料が植物などであることはなじみ深いかもしれません。

有名な「葛根湯」も、その名のとおり葛という植物の根が原料となっていますね。

世界には、私たちにうれしい効果や効能を持つ植物がたくさんあります。

世界に350〜500種類もあるという香辛料も、植物の一部なので、それぞれさまざまな効能や効果が秘められています。

特に有名な香辛料(スパイス)の効果・効能は後ほど説明しますが、香辛料は上手に使いさえすれば、私たちの身体の不調や悩みを解決したり、和らげてくれたりする嬉しい存在です。

 

香辛料は摂取量と副作用に注意が必要

いくら病気がひどくても、「薬」は医師の指示にしたがって摂取量を守って飲むものです。

また、人によっては薬が合わないと、期待していた効果・効能よりも、副作用の方で苦しい思いをしてしまうこともありますよね。

同じように、薬の原料にもなり得る香辛料を摂るときには、摂取量や副作用に注意が必要です。

 

 

【スパイス別】香辛料がもたらす良い影響・危険な副作用

香辛料には、私たちの身体にとって嬉しい効果や効能がある反面、副作用の危険性があることも分かったところで、日常でよく使われている香辛料がもたらす良い影響と副作用について詳しく見ていきましょう。

 

辛さがクセになる!レッドペッパー

レッドペッパーは、カレーや韓国料理など、辛さが美味しい料理によく使われています。

トウガラシのパウダーというと、イメージがつきやすいのではないでしょうか。

効果・効能

レッドペッパーに含まれるカプサイシンという辛味成分には、代謝をよくして体を温める効果や、胃を適度に刺激し、胃液や唾液の分泌を活発にする食欲増進効果があります。

また、カプサイシンはアドレナリンの分泌も促進するため、血流改善や脂肪の燃焼効果も期待できます。

摂取量の目安

カプサイシンの摂取量の目安は、体重1kgに対して1日5mgといわれています。
体重50㎏の人なら、250mgですが、この摂取量はあくまで目安です。

一般的に鷹の爪1本(約1g)に含まれるカプサイシンが約1mgのため、通常の食事で目安の量を超えることはめったにありませんが、個人差もあります。
少しでも次の副作用の症状が出るようならそれ以上食べないということが大事です。

副作用

レッドペッパーを摂りすぎると、涙や鼻水が出やすくなります。また、気管支が強く刺激されると、息切れや咳が生じたり、粘膜が傷つきやすくなって下痢を引き起こしたりすることがあります。

さらに、アドレナリンの過剰分泌によって、うつやパニック障害などの精神疾患を起こす可能性もゼロではありません。

 

料理のアクセントに欠かせない!ブラックペッパー

ブラックペッパーの別名は黒コショウ。日本人にとっても、塩や醤油などに並んで馴染みの深い調味料ですね。

効果・効能

コショウの辛味成分「ピペリン」には、栄養の吸収を促す作用と血行促進作用があるため、コショウはダイエットに効果的といわれています。
また、細菌の繁殖を防ぐ抗菌・防腐効果も高く、昔から肉の長期保存に使われてきました。この抗菌効果は、人の身体に入った後も持続するといわれており、体内から細菌を追い出すはたらきも期待できます。

摂取量の目安

コショウの摂取量の目安は、1日1~2g程度です。
体調が優れないとき、胃腸が弱っているときなどは、この基準よりも少ない量に留めおきましょう。

副作用

ブラックペッパーを摂りすぎると胃や腸などの消化器官が傷ついてしまうことがあります。特に、消化器官が弱っているときなどは、刺激に耐え切れず、 胃痛や下痢となって自覚症状として現れることもあります。

また、料理のアクセントになるからといって、過剰摂取を続けると、その刺激により舌のはたらきが鈍くなり、味覚障害を引き起こすともいわれています。

 

肉料理の影の立役者!ナツメグ

ナツメグは、トウガラシやコショウに比べると少し耳慣れない香辛料かもしれません。

ですが、ハンバーグやロールキャベツなど、特にひき肉を使った料理の臭み消しに使われており、実は意外と口にしていることが多いスパイスです。

効果・効能

​​ナツメグに含まれる「ピネン」「ミスチリン」といった成分は、それぞれ胃や腸の働きを正常にするので、消化促進効果があります。

また、「ピネン」には身体を温めて発汗させる作用もあり、風邪をひいて熱を下げたいときに少量摂るのも効果的といわれています。

さらに、特徴的な甘い香りはリラックス効果をもたらします。ヨーロッパでは、眠れない子どもにナツメグ入りのホットミルクを作る習慣もあるそうです。

摂取量の目安

ナツメグの摂取量の目安は1日1g以内です。

このあと説明しますが、ナツメグの過剰摂取はとても危険なので、この摂取量を超えないように十分注意してください。

少ないかな、と思う程度の量でも、料理の風味はしっかり変わります。

ナツメグパウダーなら、ひと振りの量は0.1~0.2gくらい。料理に使う場合は2~3振りに留めておく方がよいです。

副作用

ナツメグを過剰摂取すると、ナツメグに含まれる「ミリスチシン」「エレミシン」といった成分が、中毒症状を引き起こす危険性があります。

ナツメグを食べて、幻覚や吐き気、めまい、痙攣などといった症状が出た場合は、速やかに救急車を呼ぶようにしてください。

また、ナツメグパウダーなどを家にストックしておく際は、小さなお子さんの手の届かない場所に保管しましょう。

 

スパイシーで甘い香りがおやつにもぴったり!シナモン

シナモンは、ほのかな甘い香りとエキゾチックなスパイシーさをあわせもつ、世界でもっとも古くから知られる香辛料です。

日本でも、シナモンパウダーと砂糖をあわせたシナモンシュガーは、お菓子やパンによく使われており、なじみ深いスパイスといえそうですね。

効果・効能

シナモンに含まれる「シンナムアルデヒド」という成分は、毛細血管を強化する物質「Tie2」を活性化させ、全身の血流を改善する効果があります。

また、「プロアントシアニジン」という成分は、強力な抗酸化作用があるため、アンチエイジング効果も期待できます。

他にも、悪玉コレステロールのレベルや血圧、血糖値を下げる効果も認められており、シナモンには健康や美容面で嬉しい効果がたくさんあることが分かります。

摂取量の目安

シナモンの摂取量の目安は、1日約1.8gです。

1日あたりの摂取量を継続的に超えなければ、健康への影響は懸念されないといわれていますが、摂りすぎないことに越したことはありません。

1日あたりの目安量を意識しながら、摂るようにしましょう。

副作用

一般に流通しているシナモンには、「セイロンシナモン」と「カシア」の2種類があります。このうち、特に「カシア」に多く含まれている「クマリン」という成分は、過剰に摂取すると肝障害を引き起こすことが分かっています。

先ほど紹介した摂取量の目安は、「カシア」を使用した場合なので、「セイロンシナモン」の場合は、ほとんど気にする必要はありません。

 

美味しいカレーに不可欠なスパイス!ターメリック

カレーには様々な香辛料が使われていますが、中でも欠かせないのが鮮やかな黄色が美しいターメリックです。

香辛料についてあまり詳しくないという人でも、聞いたことはあるスパイスではないでしょうか。

効果・効能

ターメリックに含まれる成分「クルクミン」には、強い抗酸化作用や抗炎症作用、消化促進効果があります。

肝機能を向上させる効果、美肌効果、認知症の予防効果なども認められており、その効能の高さから「奇跡のスパイス」ともいわれているのがターメリックなのです。

「カレーの健康効果」に度々注目が集まりますが、その担い手の大部分をターメリックが占めているといっても過言ではありません。

摂取量の目安

ターメリックの1日の摂取量の目安は1.5~3グラム程度といわれています。

副作用

ターメリックには、胃酸の分泌を促す作用があるため、摂りすぎると胃痛や胸焼けなどの症状が出ることがあります。

また、肝臓障害を引き起こす可能性も指摘されています。

特に妊娠中や、肝臓に持病を持っている人などは、摂取量に注意が必要です。

 

 

香辛料は微量でも食品アレルギーに注意が必要

これまで、香辛料を摂りすぎた場合に起こる副作用について説明してきましたが、そもそも香辛料とは、食材の風味や色味付けに使われる植物のうち、特に茎・葉・花以外の部位が用いられるものだとお伝えしました。

ということは、野菜やハーブなどでアレルギー症状を起こす人は、同じ植物である香辛料でもアレルギーが出る可能性があるということ。

特にキウイやりんご、セリ科の植物であるニンジンや セロリ、パセリなどにアレルギーがある人、ヨモギやシラカバの花粉症をお持ちの人は、香辛料アレルギーが出やすいといわれています。

食物アレルギーは、ひどい場合にはアナフィラキシーを起こす可能性もあります。

これらの植物のアレルギー症状に自覚がある人は、一般的な摂取量の目安にかかわらず、香辛料を摂るのは控える、摂る際にも少量から様子を見るなど、扱いに注意することが大切です。

 

 

香辛料は健康に悪い!?知らないと危険な適正摂取量と副作用を解説 まとめ

いかがだったでしょうか。うれしい効能もたくさんあり、料理の風味も豊かにしてくれる香辛料。

量や副作用に気を付けながら、色々楽しみたいですね。

最後にこの記事の内容をまとめると、

  • 「香辛料」(スパイス)とは、食材の風味や色味付けに使われる植物のうち、特に茎・葉・花以外の部位が用いられるもの
  • 香辛料には、身体にとって嬉しい効果や効能がある反面、副作用の危険性がある
  • 香辛料を摂るときには、摂取量の目安を超えないよう注意が必要
  • 一部の食物アレルギーや花粉症がある人は、量にかかわらず香辛料の摂取に注意が必要

日常生活で口にしやすい香辛料の摂取量の目安と副作用

①レッドペッパー

摂取量目安(カプサイシン):体重1kgに対して1日5mg

副作用:涙、鼻水、息切れ、咳。下痢。うつやパニック障害などの精神疾患。

 

②ブラックペッパー

摂取量目安(カプサイシン):1日1~2g程度

副作用:消化器官が傷つく。胃痛、下痢。味覚障害。

 

③ナツメグ

摂取量目安(カプサイシン):1日1g以内

副作用:幻覚、吐き気、めまい、痙攣などといった中毒症状。

 

④シナモン

摂取量目安(カプサイシン):1日約1.8g

副作用:肝障害。

 

⑤ターメリック

摂取量目安(カプサイシン):1日1.5~3g程度

副作用:胃痛、胸焼け。肝障害。

参考にしていただけたら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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