皆さんは、ターメリックとウコンの違いについて知っていますか?
カレーに使われていたり、二日酔いに効果のある薬に使われていたりしますよね。また、色もよく似ています。
今回はターメリックとウコンのそれぞれの特徴について詳しく説明していきます。
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ターメリックとウコンの違いは?それぞれについて詳しく解説!
ターメリックとウコンの違いは呼び方で、どちらも同じものです。
ターメリックは英語、ウコンは日本語です。
一般的にそれぞれの単語は、ターメリックはスパイス、ウコンは薬用で使われていることが多いです。
たしかにターメリックはカレー、ウコンはウコン粉末やサプリメントという形で販売されているのをよく見かけます。
黄色色素を含み、カレー粉・たくあん漬などの着色料としても利用されています。
ターメリックとウコン、それぞれの特徴についてまとめました。
ウコンの特徴
ウコンは植物の分類上は「ショウガ」の仲間です。
日本では昔から重宝され、着物や骨とう品を包むための風呂敷はウコン染めでした。殺菌防虫効果があるとされてきたそうです。
ウコンには様々な種類がありますが、それぞれに特徴や効能が大きく異なります。
細かい品種で分けると、その数は50種類以上といわれています。
ウコンには秋ウコンの他にも、春ウコンや紫ウコンなど、咲く花の色や断面の色によって分類されています。
秋ウコン
主に秋ウコンのことを英語でターメリックと呼びます。
沖縄では鬱金(うっちん)ともいわれていて、7〜10月に白い花を咲かせます。
春ウコンや紫ウコンと比べ、根茎を切ってみると鮮やかなオレンジ色をしています。
生活習慣病が予防できる成分がたくさん入っています。
春ウコン
引用:古穂の里 HP
キョウオウ、黄ウコンとも呼ばれており、主に沖縄の西表島で育てられています。
4月〜6月ごろに濃い桃色の花を咲かせることから、この名がつけられました。
ウコンとして使用する根茎は淡い黄色をしており、スーパーや八百屋でなどでよく見かけるショウガのような色をしています。
春ウコンにはミネラルや精油成分が豊富に含まれているため、健康効果に期待して摂取する方が多いです。
他のウコンよりも辛味と苦味があるのが特徴です。
紫ウコン
引用:レイコウ HP
別名、弘法大師の石芋とも呼ばれています。
初夏の5月頃に紫色の花を咲かせることや、葉脈に紫色の筋が見られることから、紫ウコンという名がつけられました。
紫ウコンは精油成分やミネラルを多く含んでいます。
胃もたれや消化不良によいとされ、胃薬代わりに使われています。
非常に苦味が強いのが特徴です。乾燥させたものは生薬でガジュツと呼ばれています。
黒ウコン
引用:常盤植物化学研究所 HP
タイが原産のショウガ科バンウノン属の植物で、他のウコンとは少し違います。
タイではクラチャイダム、日本では別名黒ショウガとも呼ばれています。
生活習慣病が予防できる成分を含んでいます。
味はスパイシーでカレーのように香ばしいと表現されることが多いです。
ターメリックの特徴
ウコンにはさまざまな種類がありますが、その中でも秋ウコンのことをターメリックといいます。
ちなみに春ウコンは英語で、ワイルドターメリックと呼ばれています。
また、日本以外でもスパイスや染料として使われることが多いです。
ターメリックの原産国とされるインドでは、古典の医学書にも止血や鎮静効果がある生薬とされています。
また美容効果も認められており、現在でもターメリックとレンズ豆・サフランなどを混ぜた化粧品を顔に塗って外出する女性も珍しくないそうです。
中国やタイ、マレーシアなどでも古来からターメリックが栽培利用されていて、16世紀にはヨーロッパにも渡っていたという記録が残されています。
現在日本へは、主に粉末に加工したターメリックが輸入されています。
日本の税関では、どの種類のウコンであってもターメリックに分類されるそうですが、実際に輸入されている品種は秋ウコンが中心です。
ターメリックとウコンは同じ!苦いけど健康に良いって本当!?
ターメリックやウコンには健康に良いとされています。
しかし、種類によってはとても苦いです。
ターメリックやウコンが健康に良いとされる理由や、味、香りについて説明していきます。
健康に良い
食物繊維を豊富に含んでおり、その他にも生活習慣の予防に効果があるといわれているタメルリンやクルクミンという成分を含んでいます。
また二日酔い防止、美容や健康にも効果が期待できるといったメリットもあります。
食物繊維
食物繊維を豊富に含んでいると、便秘や老化防止に効果が期待できます。
便秘が続いてしまうと、肌トラブルを引き起こしてしまう原因もなります。
そのため最近肌にハリが無い、ニキビやくすみが気になると言った状態になることもあります。
食物繊維を摂取することで、有害物質を体外へと排出する働きを促します。
さらに、便秘が解消されると肌の調子も良くなり、老化を防ぐアンチエイジングの効果にも期待ができます。
クルクミンやタメルリン
クルクミンやタメルリンを含んでいることで、生活習慣病の予防効果に期待ができます。
クルクミンという成分には、悪玉コレステロールの吸収や大動脈へのコレステロールの蓄積を抑える働きがあります。
タメルリンという成分には、糖の分解や吸収を助ける酵素を抑制する働きがあります。
食事のバランスが悪かったり、運動不足によって引き起こされたりする生活習慣病の予防として、クルクミンやタメルリンという成分はとても重要な働きをします。
特に秋ウコンは、他のウコンに比べてクルクミンが豊富に含まれており、その含有量は春ウコンの10倍以上といわれています。
味や香り
ターメリックやウコンをそのまま食べることは、普段あまりないと思います。
そのため味や香りはなかなイメージしにくいですよね。
カレーやサプリメントに使われるターメリックやウコンの味や香りはどのようなものでしょうか。
味
辛味ほとんどありませんが、やや苦みのある漢方のような味がします。
カレーに入っていることが多いので、ピリッとした強い辛みがあると思っている方も多いと思います。
苦さはウコンの種類にもよりますが、特に春ウコンや紫ウコンは苦みが強いです。
カレーに入れるなどスパイスとして使用されることもありまずが、漢方薬としても使用されています。
体にとても良いことから、中国発祥の東洋医学でも欠かせない存在となっています。
香り
土にやや近い香りがします。
その理由は、根茎と呼ばれている根の部分から作られているからです。
私たちが食卓で目にする機会の多いダイコンやニンジン、ゴボウ、カブなどのいわゆる根菜類に近いです。
ウコンは根菜類と同じように、土の下でしっかりと栄養を補給して収穫されています。
そのため、ウコンからは大地を思わせる土のような香りがします。
国産と海外産、どちらを選ぶべき?
ターメリックやウコンは日本以外でもたくさんの国で作られています。
健康のために摂るのであれば国産の方がおすすめです。
海外産は比較的安価ですが、成分や栽培方法などが定かでないことも多いためです。
現在輸入されているものの大部分は、カレーを中心とした食品の原材料として使われています。
これに対し、沖縄を中心とした国産のものは、単独で健康食品やサプリメントに加工されることが多いです。
ターメリックやウコンの美味しい食べ方が知りたい!より健康的に摂るには?
いくら健康に良いものだとしても、味や香りにやや特徴があるため、そのまま食べるのはおすすめしません。
そのままではなく料理に使用したり、健康食品であれば風味や香りが工夫されたものを選ぶようにしたりすると、味を気にせず摂取することができます。
より健康的に摂るには、バターやオイルなどと合わせると良いです。
生活習慣病に効果のあるクルクミンという成分は油溶性で、油との相性が良いです。
そのためバターやオリーブオイルなどと合わせて摂取すると吸収率がアップします。
また、黒コショウとも相性が良いので野菜炒めやカレーの隠し味として使うと良いですね。
他にも、ターメリックやウコンの美味しい食べ方をご紹介します。
栗きんとん
栗きんとんでは通常クチナシで色を付けますが、ウコン粉末でも鮮やかな黄色になります。
量が多すぎると香りがきつくなるので、少量入れるようにしましょう。
匂いが気になる方は、最初にウコン粉末を乾煎りして香りを飛ばすと良いです。
ウコンはちみつ生姜ジュース
相性の良い生姜と組み合わせてジュースにする摂り方です。
ウコン粉末は、お湯に溶かしただけだと粉っぽく味も独特です。
そのため、はちみつで甘みをつけてレモンを少し垂らすとフルーティーになって飲みやすくなります。ホットでもアイスでも美味しいです。
ターメリック・ラテ
日本ではターメリック・ラテを見かけることはありませんが、アメリカではコーヒーショップで飲むことができたり、スターバックスコーヒーが開発しているという噂があったりするそうです。
ラテにジンジャー風味を効かせたり、ターメリックをペースト状にしたものを混ぜ合わせたりするレシピが人気です。
朝のコーヒーの代わりに飲んでみるのもいいいですね。
しかし、砂糖の量に注意が必要です。たくさん砂糖を入れると効果が薄れてしまうので要注意です。
ターメリックとウコンの違いは?それぞれについて詳しく解説! まとめ
- ターメリックとウコンは同じ
- 便秘や老化防止、生活習慣病の予防に期待ができる
- 味や香りはやや土に近い
- 健康のためにとるのであれば国産のものがおすすめ
- バターや黒コショウと相性が良い
二日酔いに良いというイメージでしたが、それ以外にも健康に良い成分がたくさん入っているんですね。
ターメリック・ラテは美味しく取り入れられそうなので、今度作ってみようと思います。