e217系が廃車されています。
古くなれば仕方ないね、と思っていましたがそれだけではない事情がありそうです。
たくさんの人を乗せて安全に走る電車。
ほぼ時間の狂いなく走るのは日本ぐらいだ、と高い評価もあります。
実際、外国に行くと日本との違いに驚きます。
外国では親切な放送などはありません。
きれいで親切で正確な電車は世界に誇れるものです。
e217系の廃車事情について調べてみました。
e217系に限らず、電車の裏事情を覗いてみませんか。
Contents
e217系の廃車はなぜされるのか?
引用JR東日本
e217系の廃車の理由はいくつかあります。
一つの理由は、経年劣化による老朽化です。列車は長い運用期間を経ると、
車両の構造や設備に劣化が生じることがあります。老朽化が進むと安全性や運行の信頼性に影響を及ぼす可能性があるため、
安全基準や運行要件に合致しない場合には廃車となることがあります。
また、技術の進歩により、新型の車両が開発されることも廃車の理由となります。
新しい車両はより効率的で快適な運行が可能であり、省エネルギーや環境への配慮などの面でも進歩しています。
そのため、古い車両を新型に置き換えることで、より良いサービスを提供することができるのです。
廃車になる場合でも、一部の車両は保存されたり、修復されたりして鉄道博物館などで展示されることもあります。
廃車になる理由は様々ですが、安全や快適性の向上、技術の進歩など、より良い鉄道サービスを提供するための
取り組みの一環として行われています。
e217系はJR東日本の直流近郊型電車!
e217系電車は東日本旅客鉄道(JR東日本)の電車です。
1994年に運行が開始されました。
通行区間は「横須賀線」「総武線快速」「総武本線」「外房線」「内房線」「成田線」「鹿島線」です。
横須賀線、総武線で活躍していた113系の後継車として開発された近郊形電車。車体は軽量ステンレス構造で、近郊用としては初めて片側4扉を採用しています。普通車の座席配置は混雑時を想定してロングシートを主体としていますが、一部の車両にはボックスシートも用意し、長距離利用も配慮しています。先頭車両には車いす用スペースが設けられ、一部のトイレは車いす対応としています。
引用JR東日本
つまり、通勤型車両と急行型車両の中間的存在ですね。長距離客向けに座席数を確保しつつも、乗降がスムーズにできるように出入口を片側に多く作っています。「直流近郊型電車」といいます。
通勤型のロングシート構造を基本としながら、一部車両には遠距離客・観光客に配慮したクロスシートを設けた「セミクロスシート構造」となっています。
基本編成だけ、2階建てのグリーン車を組んでいます。
1995年度「通商産業省選定グッドデザイン賞」を受賞しています。
e217系車両の工夫!
e217系は踏切が多いところを走ります。しかも高速です。最高120キロ毎時で走ります。
そこで運転士や乗客の安全を守るために運転席は高い床面になっています。
また先頭車両は「衝撃吸収構造」となっており乗っている人の安全を守ります。
e217系の廃車事情は?
e217系の多くが1996年から活躍していますから26年も運行すれば傷みもするでしょう。
ですが、2015年運行開始のものも廃車されています。
まだ新しいのになぜだろうと思いました。
メモ
メモ
普段使っている乗用車も10年経ったり、走行距離が10万キロメートル超えると買い替えを検討しますものね。
家電製品だって調子悪くなって電気屋さんに行くと、何年使っているかをまず聞かれます。
10年経っていると買い替えを勧められますね。
要するに大なり小なり、修理しながら長年使った時代は終わったのだと思います。
インドネシアに譲渡する話は?
インドネシアに車両を譲る、という話を聞いたことがあります。
使ってもらえるところがあるなら良いな、と思いましたが…。
現実問題として「どうやって運ぶのか」「運送にかかる金額はどのくらいか」「何人の人が運送に関わるのか」など気になります。
また、車両と線路が合うのか、なども気になるところです。
インドネシアは「中古車両輸入禁止」を掲げているのですけど、国内で電車製造するのは難しいようです。
「新型コロナウィルス」の影響でいろんな計画が中断されているようで、今後どうなるのか興味があります。
車体保全の費用はおいくら??
自動車が「車検」をするように、電車も当然、厳しい検査を受けます。
たくさんの人を乗せて、命を預かっていますからね。
「車体保全」といって走行距離240万キロメートル以内に実施する定期検査があります。
それに合わせて、主要な機器類を更新することになりました。たくさんの制御装置があります。
当然大きなお金がかかります。
そこで、検査期限が迫っている車両から廃車にした、というのです。
車両の更新は1両につき2000万円必要だそうですよ。
確かに悩ましい!!
2023年度末までに全部解体するのではないか、という話もあります。
e217系の廃車・解体はどこでするの?
長野県にある「長野総合車両センター」で解体されます。
ここは「首都圏本部管轄の車両基地および車両工場」です。
車両のメンテナンス、改造、廃車、解体を行います。
そればかりでなく、「長野総合車両センター鉄道フェスタ」という楽しい企画もされています。
その時は見学もできて、親子で楽しめそうですね。
「見学ツアー」も年に3回ほど行われています。
2021年8月には「ワクワク!車両メンテナンス体験隊」というイベントが行われたようです。
小学生を対象に「業務の紹介」「打音検査」「車両誘導の疑似体験」など聞いただけで大人もワクワクする内容です。
こういうところから将来のメンテナンス技師が育つのかもしれません。
次はいつ行われるのでしょうか。
大人も是非行ってみたいところです。
「長野総合車両センター」以外にも解体する所は?
「郡山総合車両センター」「秋田総合車両センター」の2か所があります。
JR東日本はこの3か所の総合車両センターを持っています。
特に「長野総合車両センター」では大きな規模の解体が行われます。
廃車後はどうなるの?
部品は外して「予備の部品」として保管しておくようです。
また床下は鋼や銅が使われているし、車両はステンレスなので「分別」して「リサイクル」されます。
何に生まれ変わるのか、気になりますね。
日本の鉄道の歴史!!
鉄道が日本に開通して150年です。
1872(明治5)年に開通しました。
国による建設で「国有公営」でした。
第二次世界大戦までは国が全国の主要路線を直接運営していました。
紆余曲折あり、1987年に民営化でJR7社が発足しています。
ちなみに「JR北海道」「JR東日本」「JR東海」「JR西日本」「JR四国」「JR九州」「JR貨物」です。
列車の歴史は蒸気機関車から、ディーゼル機関車、そして電車へと著しい進歩を遂げました。
今は「新幹線」で短時間、快適に長距離を移動できるようになりました。
昔の「汽車」は「ガッタン、ゴットン」と揺れたり、トンネルに入ると急いで窓を閉めていました。
窓を開閉していた時代ですので、窓から顔を出してお弁当やお茶、みかんを買っていましたね。
しみじみと時代の流れを感じます。
e217系の「e」ってなに?車両の記号に興味があります!
引用JR東日本
e217系の「e」は何だろう、と疑問に思っていました。
JR東日本の「東」、eastの「e」でした。
他にも気になる記号があります。
「キハ」「サハ」などです。
「キ」…気動車。ディーゼルです。
「ハ」…普通車です。
「サ」…エンジンなし、付随車。
「ロ」…グリーン車
上の写真は「キハE2000形」です。
気動車で、普通車、JR東日本の車両ということがわかります。
気動車ですから電線がありませんね。
発電用ディーゼルエンジンで発電した電気と蓄電池に充電した電気を効果的に利用して走行する、世界初の営業運転を行うハイブリッド車両。燃料消費量のほか、窒素酸化物と粒子状物質の排出量を低減するとともに、駅停車時はアイドリングストップによりエンジン騒音を抑制しています。
引用JR東日本
「e217系の廃車はなぜ?老朽化だけではないさまざまな事情!!」のまとめ
- e217系はJR東日本の直流近郊型電車です
- 通商産業省選定グッドデザイン賞を受賞しています
- 安全を守るための工夫がさまざまにされている
- 10年経つと制御装置の更新が必要になります
- 更新のときに「更新」か「廃車」かを選ぶことになっています
- 「車体保全」という検査に大きなお金が必要です
- 検査期限が迫っている車両から廃車にしたと考えられます
- 廃車・解体は「長野総合車両センター」で行われます
- 廃車後はリサイクルされます
- 日本に鉄道が作られて150年経ちます
- 今はJR7社が運営しています
- e217系の「e」は「east」の「e」です(JR東日本の『東』からきています)
- 車両の記号には決まった意味がありおもしろいです
いかがでしたか。
列車に乗って旅に出たくなりました。
「長野総合車両センター」も訪れてみたいです。
京都の「鉄道博物館」には何度か行きましたけど。
これまで乗った電車の写真はけっこう撮っています。
いつかは廃車されるのね、と思えば電車に乗るのも愛しい気持ちになりそうですね。