カマキリを飼育し始めたという皆さんには、まず気になることがあると思います。
それは、カマキリに餌をあげるときに一体何を与えると良いのかという問題です。
よくカマキリには野菜をあげると良いのではと考える人が多いですが、実はカマキリに餌として野菜を与えるのは間違った情報です。
では、なぜ野菜を餌にするという間違った情報を信じる人が多いのか?
実際はどんな餌を与えると良いのか?
家にあるもので餌に出来るものはあるのか?
また、カマキリを飼育するうえでの注意点など、今回の記事ではカマキリの餌や飼育に関する情報について解説していきたいと思います。
Contents
カマキリは野菜を餌として食べない
先程も述べましたが、カマキリは野菜を餌として食べません。
しかし、実際カマキリを飼育している人の中には、カマキリが野菜を食べると思い込み、カマキリに野菜を与えてしまう人がいます。
カマキリのエサは何ですか?野菜は食べますか?
引用 Yahoo!知恵袋
至急です!カマキリは野菜を食べると聞いたのですが、何の野菜を食べますか?
引用 Yahoo!知恵袋
Yahoo!知恵袋でも、カマキリは野菜を食べるかもしれないと思っている人の質問がいくつか投稿されています。
では、なぜこんなにもカマキリが野菜を食べると思い込み、カマキリに野菜を餌として与えてしまう人がいるのでしょうか?
まずは、なぜカマキリには野菜を与えておけば良いという間違った情報が広まっているのかについて解説していきます。
カマキリの餌が野菜だと勘違いされる理由
カマキリに餌として野菜を与えたとき、カマキリは一見野菜を食べているように見えます。
これこそが、カマキリには野菜を与えておけば良いという間違った情報が広がっている原因です。
カマキリってきゅうりを食べますか?? ほかの野菜もたべますか?? 食べた記憶があるんですけど・・・。
引用 Yahoo!知恵袋
このように、カマキリが野菜を食べていると勘違いをしてしまう人がいるのですが、カマキリにキャベツやレタスなどの野菜を与えても、実はカマキリはそれらの野菜を食べていないのです。つまり、野菜では腹を満たしていません。
では、なぜカマキリが野菜を食べているように見えてしまうのか?
それは、カマキリがキャベツやレタスに含まれる水分を補給しようとしているからです。カマキリは野菜に含まれている水分を摂取しようとして口を動かしているのです。
その様子が野菜に嚙みついているように見えがちなのですが、決して野菜を餌として食べているわけではないので、しっかり理解しておきましょう。
カマキリには何を食べさせればいいの?
カマキリに野菜をあげても食べないのであれば、何を餌として与えれば良いのか?
それはズバリ「肉類」です。
そもそもカマキリは肉食です。緑色の草食っぽい見た目に騙されやすいかもしれませんが、牛肉、鶏肉、豚肉など「肉類」であれば基本的に何でも食べてくれます。
カマキリによっては、トンボやトカゲ、小さな鳥、ヘビまでも捕まえてしまうカマキリが存在するそうです。
素人の想像以上に、カマキリは恐るべき食性を持っています。なので、カマキリには野菜ではなく肉類の餌を与えておけば間違いなしです。
カマキリの餌には家にあるものを使おう
カマキリに餌を与えるとき、家にあるものを餌に出来たら便利ですよね。
実際、カマキリはありがたいことに人間が食べるものを結構食べてくれたりします。
なので、家にありそうなものでカマキリが食べてくれるものを紹介していきたいと思います。
カマキリが餌として食べてくれるもの
家の中にありそうなもので、カマキリが餌として食べてくれるものには、こんなものがあります。
- 牛肉
- 鶏肉(ササミ)
- 豚肉
- 魚肉ソーセージ
- ヨーグルト
- かまぼこ
以上のものを餌としてカマキリに与えると食べてくれます。
餌を与えるときには、ピンセットで餌をつまんだり、割り箸の先に餌をつけて、カマキリの目の前で動かしてあげるようにしましょう。
そうする事で、カマキリが餌を認識してくれるようになります。
肉類を餌にする場合
牛肉、鶏肉、豚肉など、肉類であればカマキリは何でも食べてくれます。
生肉のままでももちろん食べてくれますが、鶏肉のささみでも食べてくれます。
肉類を餌にしてカマキリに与える場合は、食べやすいように適度な大きさにちぎって与えるようにしましょう。
魚肉ソーセージを餌にする場合
魚肉ソーセージも魚の肉ということで、カマキリは美味しく食べてくれます。
普通のソーセージではなく、あくまでも「魚肉ソーセージ」を与えるようにしましょう。
魚肉ソーセージを与えるときは、ソーセージの柔らかい内側部分をつまようじでほじくって、カマキリにあげましょう。
その方が、カマキリに餌として認識してもらいやすいです。
ヨーグルトを餌にする場合
ヨーグルトは、有糖ヨーグルトではなく、無糖ヨーグルトを与えるようにしましょう。
人間にとっては害のない添加物の量でも、カマキリにとってはその添加物が害になってしまうことがあります。
無糖ヨーグルトであればカマキリに害は無いので、喜んで食べてくれます。
かまぼこを餌にする場合
かまぼこも魚肉ソーセージと同じような感じなので、カマキリはちゃんと食べてくれます。
コンビニに売っているカニカマなども食べてくれるそうです。
しかし、かまぼこには添加物が入っていることが多いので、与えすぎには注意しましょう。
カマキリは昆虫も食べる
カマキリは昆虫も餌として食べてくれます。
例としては、バッタやコオロギ、蝶々を餌として食べます。
先程、肉類やヨーグルトなどの餌を動かしながら与えると良いと述べたのは、カマキリが生きていて動く虫を餌と認識して食べるからです。
そもそも野生のカマキリはハンター気質で、生きている虫を餌として捕らえて食べることで生き抜いています。
カマキリには、目の前で動くものを捕まえるという習性があるので、人間食の餌はこちらから動かしてあげないと餌と認識してくれないのです。
生きている昆虫を餌として与える場合は、寄生虫を持っている心配のない餌用コオロギを購入することをおすすめします。
もしカマキリが、寄生虫を持った昆虫を食べてしまうと、カマキリにも寄生虫が宿ってしまう恐れがあるからです。
餌用コオロギは100匹単位のものがよく売られています。ものによって値段は変わってきますが、安いものだと1匹7円ぐらいの単価で売られています。
カマキリに餌を与えるときの注意点
カマキリに餌を与えるうえで注意すべき点がいくつかあります。
それは、餌の与えすぎと水分補給、そして共食いです。この点に関して解説していきたいと思います。
カマキリに餌を与えすぎないように注意
カマキリは肉食ですが、少食の生物です。ただ、餌を目の前に持って行くと、そのまま食べ続けてしまいます。
餌をあげすぎてしまうと、カマキリは体調を崩してしまいます。
長生きさせるためには、しっかり餌やりのペースを把握しておく必要があります。
餌やりのペースは2日に1回のペースで大丈夫です。
餌に噛みついて食べるカマキリを見ていると、2日に1回は少なそうに感じるかもしれませんが、カマキリにとっては適度なペースです。
このペースをしっかり守って餌やりをしましょう。
カマキリの水分補給を忘れないように
カマキリも水分を必要として生きています。
環境の変化によって、体調を崩しやすい生き物なので、しっかりその辺りのケアもしてあげましょう。
カマキリの飼育ケースの中に水を含ませたガーゼを置いてあげると、カマキリがいつでも水分補給出来るようになります。
他にも霧吹きを使って、飼育ケースの中を濡らしてあげたり、小さなお皿に水を入れて置いてあげたりするのもアリです。
水分補給のペースは、カマキリによって変わってきます。最初のうちは、スポイトや割り箸の先に水滴をつけて、1日1回ぐらいの頻度でカマキリの口に運んでみましょう。
カマキリもお腹がいっぱいになると、水を飲まなくなります。
餌に関しても同様ですが、カマキリの様子を見ながら水分補給のペースを掴んでいくと良いと思います。
水分を切らしてしまうと、カマキリの命に関わってくるので要注意です。
カマキリの共食いに注意
カマキリは一緒の飼育ケースに複数入れてしまうと、共食いをしてしまうことがあります。
なので、カマキリを飼育するときは単体でケースに入れるようにしましょう。
また、カマキリを繁殖させる時にもオスのカマキリがメスのカマキリに共食いされることがあります。
カマキリはオスよりもメスのほうが強く、同じカマキリ同士であっても、目の前に動くものがあると本能的に食べてしまうそうです。
しかし、共食いに全く意味がないわけでもなく、オスを食べたメスのカマキリからは、通常よりもかなり多くの子孫を残すことが出来るようです。
とはいえ、オスのカマキリが共食いされてしまうのは少し可哀想な気もします。
共食いを防ぎたい人は、繁殖をするための交尾が終わったのを確認出来れば、すぐに別々の場所に移動させるようにしましょう。
カマキリの餌に野菜はNG?正しい餌の選び方や注意点 まとめ
カマキリを飼育していくためには、ある程度の知識を持つことが大事だということが分かります。
最後に、今回の記事のまとめをしていきたいと思います。
- カマキリは野菜を餌として食べない。
- カマキリの餌には肉類、魚肉ソーセージ、無糖ヨーグルトなどがおすすめ。
- カマキリに餌をあげすぎないように注意する。
- カマキリの水分補給を忘れないように注意する。
- カマキリの共食いに注意する。
簡単にまとめるとこんな感じでしょうか。今回の記事の内容が、少しでも皆さんの役に立つと嬉しいです。
カマキリが快適に生きられるように、大切に育ててあげましょう!