お子様やペットがおられる家庭では必需品の加湿器。あなたの家にもきっと1台はあることでしょう。
特に乾燥する冬の時期はとっても活躍する電化製品の一つですよね。
そんな加湿器は水を入れスイッチを押すだけで、お部屋を加湿してくれる便利なものですが、お手入れを大変と感じている方は少なくないはず・・・。なにを隠そう、私もその一人でした。
この「大変さ」の原因はピンク色のぶよぶよとした汚れではないでしょうか。何度掃除しても、すぐに復活してくる厄介者。
「カビ?細菌?人に害があるものなの?」と不安に思った経験もあるはず。
今回は、このピンク汚れについて原因から落とし方・予防法までご紹介します♪
Contents
危険?!加湿器に発生するピンク汚れって一体なんなの?
加湿器を掃除するときに見かけるぶよぶよとしたピンク汚れ。お手入れをするとき「ぬるっ」という感触があるあの厄介者。
あの正体は実は、セラチア菌とロドトラルという酵母菌の一種です。
カビではないため、これ自体は人体にはほとんど影響のあるものではありません。
しかし、長期間放置すると黒カビが繁殖し、人体に悪影響を及ぼす可能性があるため、こまめなお手入れが必要になります。
次に原因であるセラチア菌とロドトラルを説明していきます。
セラチア菌
セラチア菌は人の腸内にいる細菌の一種で、いわゆる常在菌(じょうざいきん)です。
水や土など自然界のどこにでも存在しており、水回りには必ずいます!そして湿度さえあればどんどん繁殖していきます。
この菌は健康な人に対しては感染力を発揮しませんが、免疫力の衰えている高齢者や病気療養中の方などは感染しやすく(日和見感染ひよりみかんせんしょう)、もし感染すると肺炎や敗血症を発症する可能性があります。
ロドトラル
ロドトラルは酵母菌の一種で、これがお風呂場や加湿器のピンク色をしたヌメヌメの正体です。
この菌は繁殖力がすさまじいため、掃除をしてもすぐ復活してきます。その速さは普通の黒カビが繁殖に5~7日かかるところ、なんと2~3日・・・。ぞっとしますよね。
ロドトラルの栄養分は水分や石けんカスなどで、お風呂場や加湿器に多く見られるのはそのためです。
ロドトラルの繁殖スピードはかなりのものなので、少しでも洗い残しがあるとすぐにまた元通りに復活していきます。
そのためピンク汚れを完全に綺麗にするためには、ロドトラルを死滅させることが必要です。
では、次に加湿器のピンク汚れの掃除の仕方を見ていきましょう。
ウタマロクリーナーで加湿器のピンク汚れを落としていこう!
では加湿器に発生してしまったピンクの汚れを落としていきましょう!
この時に使用する洗剤は中性洗剤がいいでしょう。ホームクリーナーの中性洗剤として、一番に思いつくのは「ウタマロクリーナー」ではないでしょうか。
家中の汚れに使え、手指の皮膚にも優しく、身近なドッラクストアでも販売されているため、誰もが一度は目にされたことがありますよね。
そんなウタマロクリーナーは、もちろん加湿器にも使えます。
- 加湿器に入っていた水を全て捨てる。
- 水で軽く流す。
- 加湿器の洗える部分にウタマロクリーナーを吹きかけていく。
- 柔らかいスポンジを使ってこする。
- 全体を水で洗い流す。
これで、目に見えるピンク汚れを洗い流すことはできます。
しかしウタマロクリーナーでは、除菌をすることは出来ません。そのため、菌を死滅させるためには次の除菌の工程が必要になります。
加湿器を除菌して清潔にしよう!
上記で説明した通り、ウタマロクリーナーでは「洗浄」は出来ますが、菌自体を除去する「除菌」は出来ません。
そのため菌の繁殖を抑えるためには、次に説明する「除菌」の工程が必要になります。
除菌をするためには何を用意すればいい?
この加湿器のピンク汚れを除菌するためには、塩素系漂白剤と酸素系漂白剤の2種類を用意しましょう。
お風呂のカビを落としたり、除菌・衣類の漂白に用いる漂白剤。水回りのお掃除には欠かせない便利な洗剤ですよね。
ただ使い方を間違えると、人体に害を及ぼしたり、加湿器の故障にも繋がるため、使用する部分の使い分けが必要になります。
塩素系漂白剤と酸素系漂白剤の違いを併せながら説明していきますね。
タンクなど洗える所には塩素系漂白剤(ハイター)
引用 花王公式HP
塩素系漂白剤は漂白剤の中でも、最も漂白能力や殺菌能力が高いものです。キッチンハイターなどが有名ですね。
酸素系漂白剤を混ぜると、有毒な塩素ガスが発生するため「まぜるな危険!」と大きく書いてあり、取り扱いに注意が必要です。塩素ガスは人体にかなり有毒で、間違った使い方をして死亡している事故も多く起こっています。
また漂白剤特有のあの匂いが強いため、使用する際はしっかりと換気をしていきましょう。
目にかかると失明・皮膚にかかると損傷するリスクがあるため、手袋や眼鏡を使用し保護します。
もしも誤って飲んでしまった時は、多量の牛乳を飲みすぐに病院へ行きましょう!!
ではやり方です。
- ハイターを水で薄め、給水タンクをバケツに浸ける。
- 数時間付け置きする。
- しっかり洗い流す。洗い残してしまうと、強アルカリ性の水分が気化していまい、人体に悪影響を及ぼします。
- しっかり乾かす!ロドトラルの栄養分は水分です。ここでしっかり乾燥させて死滅させることが重要です!
フィルターには酸素系漂白剤(オキシクリーン)
引用 オキシクリーン公式HP
酸素系漂白剤も漂白能力や殺菌能力に優れていますが、塩素系より優しいので色柄物の衣類にも使用出来ます。
体に与える害も、塩素系に比べて少ないため使用しやすいものになっています。
また、漂白剤特有の匂いもほとんどなく、商品によってはいい香りが付いているものもあります。
オキシクリーンやワイドハイターが有名ですね。
ではやり方です。
- フィルターが浸かる程度の量のお湯に、40~50℃のお湯にオキシクリーンを溶かす(規定量を守ってくださいね)。
- 1時間フィルターを付け置きする。
- よーくすすぐ。洗い残しがあると、菌の繁殖の原因になるためしっかりすすぎましょう。
- しっかり乾燥させる。上記同様、ここでしっかりと水分を乾かさないとロドトラルは繁殖します!
加湿器のピンク汚れが繁殖する前に!予防法をご紹介!
「新品の加湿器を購入した」「掃除をしてせっかくきれいにしたから保ちたい」と思ってるそこのあなた!
安心して下さい。もちろん予防法もありますよ。とっても簡単なのでぜひ実践してみて下さいね♪
前日の水は使用しない
日付が変わっても、残っている前日の水をそのまま使用してはいませんか?
一度でも使用した時点で雑菌が湧いています。使用する際は、前日の水は捨て綺麗な水に入れ替えてから使用しましょう。
容器はこまめに乾燥させる
前述している通り、ピンク汚れ原因のロドトラルの栄養分は水分です。
1日の終わりに残った水を捨て、翌朝まで乾燥させておくと簡単ですね。
消毒用エタノールで消毒する
引用 健栄製薬公式HP
水で洗える部分には、消毒用エタノールを使用し除菌していきましょう。
ロドトラルはアルコールで死滅するため、濃度の高い消毒用エタノールを含ませた乾いた布で加湿器を拭いていきましょう。
加湿器除菌の便利アイテムを使用する
加湿器のタンクに直接入れる「加湿器の除菌タイム」等の便利アイテムもあります。
食品添加物にも使用されているもので作られているため、赤ちゃんやペットにも害はなく安心して使用出来ます。
菌の繁殖予防になりますよ。
以上4点を予防法をして紹介します。冬になり加湿器を使い始める時にぜひ思い出してくださいね。
加湿器のピンク汚れを掃除できれいに落とそう!予防法もご紹介!のまとめ
- 加湿器のピンク汚れは酵母菌ロドトラル!放置したら黒カビの原因に!
- 洗浄は中性洗剤のウタマロクリーナー使って!
- タンクはハイター、フィルターはオキシクリーンで使い分けて除菌を。
- 1日1回は水の入れ替えして清潔に。
- 消毒用エタノールや「加湿器の除菌タイム」などを使って予防対策を。
乾燥対策に必須の加湿器。正しく対策をして安全に使用しましょう♪