どちらも多足類に属する節足動物で、見た目の気持ち悪さだけなら互角と言ったところです。
ムカデの毒、ゲジゲジの俊敏さ、実際に戦ったら強いのはどちらなのでしょうか。
今回は、両者の戦闘能力や生態について調べました。
※虫の写真が載せてあります。苦手な方はご注意下さい。
Contents
ムカデとゲジゲジ・戦ったらどちらが強い?
どちらもインパクトのある見た目と名前ですが、戦ったらどちらが強いのでしょうか。
これは、ムカデの方が強いです。
ムカデは攻撃性が強く、毒を持っていて体は固い鎧で出来ています。運動能力も高いので、昆虫界では強者に入ります。
対してゲジゲジは、自分より体の大きい相手、強い相手からは逃げます。
毒も持っていて虫には効きますが、人間にはほぼ効きません。「自切」という技で、自分の脚を切り離して敵から身を守ります。トカゲの尻尾と似ていますね。
このことから、自分より強い相手にも挑んでいくムカデの方が強いと言えるでしょう。
ムカデの生態と咬まれたらどうする?
平均寿命 | 6年~10年
生きている間に10回以上脱皮する |
大きさ | 7㎝~15㎝
もっと大きくなるものもいる |
活動時期 | 春~秋
冬は冬眠する |
好きな食べ物 | ゴキブリ、クモ、コオロギ、ミミズなど |
ムカデは世界に焼く3,000種も発見されていて、日本にも焼く130種のムカデが確認されています。
漢字で「百足(むかで)」と書くように足が多く、種類によって数は様々です。
毒は神経毒で、この毒を使って獲物を捕らえます。
湿気が多く暗い場所を好み、日中は石や落ち葉などの物陰隠れて大人しくしていますが、夜になるとエサを求めて活動します。
ムカデは肉食性で、視力がすごく弱い代わりに触覚を使って獲物を探します。
ムカデに咬まれたらどうする?
ムカデは攻撃性の高い生き物ですが、人間相手に突然咬みついてくることはありません。必ず原因があります。
よくある原因
・イタズラにつついてみた
・洗濯物についていることに気づかずそのまま取り込み畳んだ。または使った。
・布団についていることに気づかず、そのまま布団に入った。
何か刺激してしまうことで咬まれてしまいます。
ムカデはいつも物陰に潜んでいるので、人間からは気づかれにくい存在です。
咬まれた時の症状
ムカデに咬まれると、激痛が走り赤く腫れます。
症状
痺れ
痒み
発熱
めまい
アナフィラキシーショック
こういった症状が起きる可能性があります。
特にアナフィラキシーショックになってしまった場合は、血圧の低下や意識を無くしてしまうこともあるので、早急な対処が必要です。
すぐに救急車を呼びましょう。
咬まれた時の対処法
対処法
水で咬まれた部分を洗う
薬を塗る
毒を吸い出す
水で洗う時は、冷水をオススメします。お湯は血行が良くなり、毒の回りが早くなってしまいます。
薬はステロイド外用薬を使います。これはドラックストアでも売っていて簡単に購入できます。
毒を吸い出す時は、「イノセントポイズンリムーバー」という専用器具を使います。
口で吸い出すイメージがありますが、口内は粘膜で出来ているので毒が触れると炎症を起こしたり、呼吸障害といった症状が出ることがあります。
つまり、毒を飲むのと同じことです。
絶対にやめましょう。
ゲジゲジの生態と家に入れないようにするには?
平均寿命 | 5年~6年
15回以上の脱皮を繰り返しながら、2年かけて成虫になる。 |
大きさ | 2㎝~4㎝ |
活動時期 | 春~秋
冬は越冬のため民家に潜りこんでくる |
好きな食べ物 | ゴキブリ、クモ、カマドウマなど |
正式名称は「ゲジ」です。
暗く湿った場所を好み、家の床下、洞窟、石や落ち葉の下などに生息しています。
肉食性で、クモやゴキブリを捕食するため、動きは俊敏です。
ムカデに似た見た目をしていますが、自分より大きい敵を見つけると逃げるので、人間に咬みつくことはしません。
見た目の気持ち悪さから嫌われていますが、ゴキブリやダニなどを食べてくれる益虫で基本的に人間に害はありません。
ゲジゲジを家に入れない様にするには
益虫とはいえ虫は虫、家の中には入ってきてほしくない
ゲジゲジが家に侵入するのは、好物のゴキブリがいるからです。
食べたものをそのままにしたり、ゴミを溜めたり、生ゴミの臭いでゴキブリは集まってきます。
こまめに家の掃除してキレイを保ちましょう。
また、家の中だけでなく、家の周りの掃除も大切です。ゲジゲジは、落ち葉や草むらに隠れて生きています。
草むしりや掃き掃除をしておけば、家に近づくことも少なくなるでしょう。
どこから入ってくるの?
ゲジゲジは細い体をしているので、わずかな隙間があれば、そこから入ってきます。
窓の冊子や換気扇など思い浮かびますが、見落としがちなのはエアコンのホースです。
「水が流れているから」と思って油断していてはいけません。
ゲジゲジに限らず、小さめのゴキブリなども入ってきます。そして、ホースを潜ってきた虫はエアコンから降ってきます。
ホースにはネットをかけて対策しましょう。
侵入防止剤を購入する
侵入防止剤は、ホームセンターなどで購入できます。
ムカデやゲジゲジ、いろんな虫に有効で、手っ取り早い方法です。
使用する時は、使用方法を守って正しく使いましょう。
アロマオイル
ゲジゲジは、ヒノキやハッカ、ミント系の匂いが苦手です。
アロマオイルを焚いておけば虫は寄ってこなくなり、自分もリラックス効果を得られるので一石二鳥です。
ハッカ油はスプレーにして使用することができます。
ハッカ油スプレーを作る時は「無水エタノール」と「精製水」が必要になります。どれも、ドラックストアで購入できます。
作る際には、使用方法を守って正しく使いましょう。
ムカデやゲジゲジに似ている虫
見た目が似ている虫をご紹介します。
ヤスデ
引用:株式会社プログラント
体長10㎜~25㎜と小さく、ムカデと違ってヤスデは腐植食性で毒はありません。
ですが、つつくと刺激臭のある体液を出します。この体液に触るとかぶれたりするので、見つけてもむやみに触らないようにしましょう。
ヤスデは5月末~7月初旬、特に梅雨時期に活発に活動します。湿気の多い暗い場所を好み、石の下や落ち葉の影に隠れています。
動きが遅く攻撃性はありません。
フナムシ
引用:京都府ホームページ
海辺の岩場やテトラポットの近くで見かけるフナムシですが、足がたくさんあってゲジゲジによく似ています。
しかし、フナムシは「虫」ではありません。
フナムシは生物学的に言うと「甲殻類」に分類されます。
つまり、エビやカニの仲間!
名前に「ムシ」って付いてるし、見た目気持ち悪いし納得いかない人もいるかもしれませんが、ダイオウグソクムシも同じ甲殻類と言えば、少しは納得できるでしょう。
フナムシはエラ呼吸をします。
そのエラ呼吸が独特で、足の内側にある「血管鰓(けっかんさい)」を使って空気中の酸素を足の付け根の水分に溶かして呼吸をしています。
そのため、水分が豊富な海岸が生息場所になっています。
ですが、フナムシのエラ呼吸は水中では十分な酸素を取り込めません。なので、海に落ちれば溺れます。
ムカデvsゲジゲジ!強いのはどっち?生態や似ている虫も調査まとめ
ムカデ
- ムカデの方が攻撃性が高く強い
- ムカデの毒は神経毒
- 湿気の多い暗い場所に生息している
- 刺激しなければ咬まれることはない
- 咬まれたら適切な処置をして病院へ行くこと
- ヤスデと似ている
ゲジゲジ
- 正式名称は「ゲジ」
- ゲジゲジは強い相手を見ると逃げる
- 湿気の多い暗い場所に生息している
- 家に侵入しないように掃除をする
- フナムシに似ている
いかがでしたか?
同じ肉食性でも性格は全然違いますね。
注意が必要なのはムカデです。見かけた時はむやみに触らず、家の中で見つけたら咬まれない様に逃がしてあげましょう。