おつまみやおやつに、また炒め物やお菓子になどいろいろな場面で大活躍のカシューナッツ。
甘くて濃厚な味わいでありながら、ダイエットや美肌にも効果的なのが嬉しいですよね。
このカシューナッツ、毒性があるって知っていましたか?
子どもから大人まで幅広い世代に食べられるカシューナッツですが、取り扱いを間違えると大変なことになる可能性も。
一体どんな毒性を持っていて、何に注意すれば良いのでしょうか?
Contents
カシューナッツが怖いと言われるのは何故?
カシューナッツが怖いと言われる理由の一つに、
その処理過程にある危険性が挙げられます。
カシューナッツは生の状態で食べられることは少なく、
通常は焙煎や加熱をしてから食べられます。
その理由は、カシューナッツの外皮に含まれるアナカルジウム酸
という物質が皮膚炎などの刺激を引き起こす可能性があるからです。
この物質は、有名な毒アンシン(毒イビ)にも含まれており、
取り扱いには特別な注意が必要です。
そのため、カシューナッツを収穫し、処理する作業員は適切な保護服を着用し、
特殊な方法で処理を行う必要があります。このような背景から、
カシューナッツは「怖い」と表現されることがあります。
カシューナッツは生が危険というのは本当?
カシューナッツは生で食べると危険です。
生のカシューナッツには、アナカルジウム酸という毒性のある物質が
含まれています。
この物質は皮膚に接触すると、かぶれや火傷のような反応を引き起こす可能性があります。
そのため、カシューナッツを安全に食べるためには、適切に加熱処理を行い、
アナカルジウム酸を除去する必要があります。
カシューナッツは通常、焙煎や沸騰などの方法で加工されており、
市場で売られているカシューナッツは安全に食べられるように処理されています。
生のカシューナッツに直接触れることは避け、購入する際は安全に処理されたものを選ぶことが重要です。
カシューナッツに怖い毒性があるって本当?どんな影響がある?
カシューナッツに毒性があるって聞いたことがありますか?
実はカシューナッツにはウルシオールという毒性のある成分が含まれていて、かぶれを引き起こしたり、最悪の場合死に至ることもあるんです。
カシューナッツにそんな怖い毒性があったなんて…と不安になった方も多いのでは?
ですが、この毒性は私たちの食卓に届くまでにほとんどが取り除かれています。
その秘密はカシューナッツの本来の姿を知れば見えてきますよ!
カシューナッツの怖い毒性の謎を解明!本来の姿って知ってる?
カシューナッツの本来の姿を見たことがありますか?
実はカシューナッツは木になったときはこんな姿をしています。
日本ではあまり見かけることはなく、ベトナムなどの暑い地域でお目にかかることができます。
パプリカのような見た目で私たちの知っているカシューナッツとはまるで違いますよね。
写真のような赤い実や、黄色い実をつけるものもあります。ここが本来の「果実」の部分なんです。
痛むのが早いため生産地から遠くの地域にはなかなか出回りませんが、現地ではジャムやジュースに加工して食べられていますよ。
そしてこの赤い実の下に成っている勾玉のようなものが種子。
私たちが食べているカシューナッツは、実はこの種子の部分だったんです。
カシューナッツの怖い毒性の正体は皮に含まれる「ウルシオール」!
毒性のあるウルシオールが多く含まれているのは種子の殻と実(ナッツ)の間です。
カシューナッツは皮が二重になっており、この間に毒性のあるウルシオールが含まれているんですよ。
素手で触るとかぶれてしまうため、カシューナッツを取り出すときはビニール袋などで作業を行います。
症状はかゆみなど、まさに漆(うるし)かぶれに似たもの。
また、触れた直後ではなく2~3日後に遅れて症状が出る場合もあります。
海外へ旅行へ行って生のカシューナッツを持ち帰った場合などは、絶対に素手で触らないように注意しましょう。
私たちの家庭で食べられるときには、実だけを取り除いて加工されたものであれば基本的に毒性は取り除かれています。
安全に食べられるように加工してくれることに感謝ですね。
カシューナッツアレルギーとは?食品表示がない場合も!
近年ナッツ類でのアレルギーが増えており、ピーナッツなどのアレルギーはよく耳にしますよね。
ですが、カシューナッツもその例外ではありません。
カシューナッツアレルギーは、人の免疫がカシューナッツに含まれるたんぱく質に反応して起こり、食物アレルギーの中でも比較的症状が重くなります。
症状としては口や喉のかゆみに始まり、重篤な場合は激しいかゆみや腫れ、さらには嘔吐を繰り返す場合もあります。
ちなみにナッツ類が全て同じ成分ではありませんので、カシューナッツでアレルギーが出たからと言ってピーナッツやアーモンドなど他のナッツ類も必ずアレルギー反応が出てしまうというわけではありませんよ。
ですが、カシューナッツと同じウルシ科のピスタチオやマンゴーは交差反応が出てしまう可能性があるので注意しましょう。
できれば一度病院でアレルギーの誘発要因を判定してもらうといいですね。
交差反応
構造が似たたんぱく質に対して免疫が反応し、アレルギー反応を起こしてしまうこと。
カシューナッツの場合は同じウルシ科のピスタチオ、マンゴーに警戒する必要がある。
2013年にはアレルギー表示推奨品目にも追加されましたが義務ではなく表示されていないこともあり、お菓子やカレーなどの加工食品に潜んでいることもあるため注意が必要です。
<推奨品目>
アレルギー表示義務品目(7品目) | 卵、乳、小麦、カニ、エビ、落花生、そば |
アレルギー表示推奨品目(21品目) | アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、 カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、鮭、鯖、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、桃、山芋、りんご、ゼラチン |
カシューナッツの栄養と効能まとめ!健康・美容・ダイエットに!
ここまでカシューナッツの毒性やアレルギーについて紹介しましたが、カシューナッツには栄養分ももちろんたくさん含まれています。
その効能には健康、美肌、ダイエットなど嬉しいものがたくさん!
どんな栄養分が含まれていて、どんな効能があるのでしょうか?
カシューナッツの栄養と効能!女性に嬉しい成分もたくさん!
カシューナッツに含まれる成分は以下の通りです。
栄養成分表カシューナッツ・フライ、味付け(100g中) 七訂食品成分表(2015)より
水分 | 3.2g | カルシウム | 38mg | <ビタミン> | |
たんぱく質 | 19.8g | リン | 490mg | ビタミンB1 | 0.54mg |
脂質 | 47.6g | 鉄 | 4.8mg | ビタミンB2 | 0.18mg |
食物繊維 | 6.7g | ナトリウム | 220mg | ナイアシン | 0.9mg |
灰分 | 2.7g | カリウム | 590mg | ||
エネルギー | 576kcal | マグネシウム | 240mg | ||
(2410kj) | 亜鉛 | 5.4mg | |||
銅 | 1.9mg | ||||
脂肪酸組成: | 総量45.79g(飽和9.97g、一価不飽和27.74g、多価不飽和8.08g) | ||||
コレステロール | 0mg |
引用:カシューナッツ – 日本ナッツ協会 (jna-nut.org)
今回はこの中から主な栄養と効能をご紹介します!
カシューナッツの栄養と効能①オレイン酸
成分表を見ると脂質が多く太りやすいのでは?と感じますが、カシューナッツの場合はその中身の多くが「オレイン酸」なんです。
オレイン酸には悪玉コレステロールを抑え善玉コレステロールを増やす働きがあります。
その他にも、腸の動きを促し便秘を改善したり、脂肪の酸化を抑え生活習慣病を予防するなどの健康を助ける働きがあります。
カシューナッツの栄養と効能②たんぱく質
カシューナッツにはたんぱく質も多く含まれています。
最近はダイエット中もたんぱく質を摂ることの重要性が知られるようになってきており、ヨーグルトやドリンク、プロテインなどたんぱく質の多さを売りにした商品も多く見かけますよね。
たんぱく質は脂肪になりにくく満腹感を感じやすくしてくれる働きがあるため、ダイエットに向いている栄養分です。
加えて筋肉が維持に必要な栄養であり、代謝を上げる効果もありますよ。
カシューナッツの栄養と効能③ビタミンB1
ビタミンB1は炭水化物などの糖質をエネルギーに変えてくれる働きをします。
これが不足すると糖質を代謝できず、疲労感を感じやすくなるため、元気に活動するには欠かせない栄養素です。
カシューナッツの栄養と効能④鉄
女性には特に欠かせない栄養素、鉄もカシューナッツには多く含まれています。
鉄は全身に酸素や栄養を運ぶ働きをするため、不足すると頭痛や疲労感、食欲不振などを引き起こします。
貧血を防ぐためにも積極的に摂りたい栄養素ですね。
カシューナッツの栄養と効能⑤亜鉛
味覚を正常に保つ働きをする亜鉛も、カシューナッツに多く含まれています。
亜鉛は他にも多くの機能を持った栄養分であり、アンチエイジングや風邪予防、美肌・美髪などに効果があります。
カシューナッツの栄養と効能⑥葉酸
葉酸と言えば妊娠に必要な栄養素のイメージですが、他にも特に女性に嬉しい効能がたくさんあります。
立ちくらみなど貧血に効果がある他、肌の新陳代謝を上げて肌を健康に保ってくれる働きもありますよ。
美容と健康のためにぜひ取り入れたい栄養素ですね。
カシューナッツの栄養と効能⑦銅
銅が栄養分としてどんな働きをするか、なんだかイメージがつきづらいですよね。
実は銅は鉄分とたんぱく質の結合を手助けする働きがあるので、不足すると貧血を招いてしまうんです。
また、疲労や肌の老化を招く活性酸素を除去する働きもあるんですよ。
カシューナッツの生は危険ですか?
カシューナッツの生食について
カシューナッツは、生で食べると体に有害な成分が含まれているため、注意が必要です。しかし、日本で販売されているカシューナッツは、そのまま食べても体に悪影響を及ぼさないように処理されています。カシューナッツには体に良い効果もありますが、生の状態での摂取は避けるべきです。
- 生カシューナッツの危険性
有害物質: 生のカシューナッツには、アナカルジン酸やカルドール、シアン化物などの有害物質が含まれています。これらはアーモンドに似た毒性を持っています 3。
消化不良の原因: 生のナッツは、体内の消化酵素の働きを妨げる酵素阻害剤を含んでいるため、消化不良を引き起こす可能性があります 。 - 生カシューナッツの安全な摂取方法
日本での販売: 日本で販売されているカシューナッツは、そのまま食べても体に悪影響を及ぼさないように処理されています。体に良い効果も期待できます 。 - 浸水処理: ナッツを浸水させるとサイズが拡大するため、水から溢れ出さないように注意が必要です。浸水後は、ナッツが過度に水っぽくならないように水を切ります 2。
- カシューナッツを安全に楽しむためには、生の状態での摂取を避け、適切に処理された製品を選ぶことが大切です。健康に良い効果を得るためにも、注意してくださいね!
カシューナッツに毒性があるって知ってる?アレルギーや効能も解説!まとめ
カシューナッツの毒性とアレルギー、栄養素についてご紹介しました。いかがでしたか?
毒性のあるウルシオールは殻とナッツの間に多く含まれるものであり通常お店で買うものは取り除かれていますが、旅行などで生のカシューナッツを扱うときには注意してくださいね。
また、ナッツ類は比較的重篤なアレルギーが出やすく、カシューナッツもその例外ではありません。
同じウルシ科のピスタチオやマンゴーにも交差反応が出てしまう場合があるので避けるようにしましょう。
食品のアレルギー表示は義務ではありませんので、お菓子やカレーなどに含まれていないか食べる前に要チェックですよ。
もちろんカシューナッツには毒性やアレルギーの危険性があるだけでなく、栄養も多く含まれています。
健康や美容、ダイエットに役立つ成分がたくさん含まれていますので、おいしく栄養を取り入れましょう!