ナッツの女王として知られるピスタチオ。
おつまみとしてだけでなく、ケーキやお菓子の材料に使われるなど、とっても人気な食材ですよね。
美容や健康に効果のあるスーパーフードとしても知られており、最近では殻付きのものを買う方も多いそうです。
ですが、スーパーマーケットやインターネットで見かけるものは原産国がそれぞれ違うため、どれを買ったらよいか悩みませんか?
そんな疑問を解決するために、まずはピスタチオの産地についてまとめました。
また、ピスタチオは産地によって味が違うため、選ぶ際のポイントについてもお伝えしていきます。
Contents
ピスタチオの産地ランキング1位は?トップ5の国は〇〇!?
2020年ピスタチオ生産ランキング1位はアメリカです。
引用:FAO統計2020年分
FAO統計2020年分によると、ピスタチオ生産量トップ5はアメリカ、トルコ、イラン、中国、シリアとなっています。
世界のピスタチオ生産量は、トップのアメリカだけで全体の42%、Top3の国で85%、トップ5の国で98%を生産しています。
世界のピスタチオ生産量トップ5の国について、それぞれ説明していきます。
アメリカ
2020年に474,004トンのピスタチオを生産しています。
世界で生産されるピスタチオの42.12%がアメリカで生産されています。
<生産地域>
アメリカは非常に多くのピスタチオを生産しています。特にカリフォルニア州では、アメリカで生産されているピスタチオの90%以上を生産しています。
カリフォルニアにはセントラルバレーという様々な果物・野菜の栽培に適した場所があり、そこでは多くのピスタチオが栽培されています。
商業的にピスタチオが生産されるようになったのもセントラルバレーが最初で、1930年代に栽培が開始されました。
他に南西部のアリゾナ州やニューメキシコ州でもピスタチオが生産されています。
トルコ
2020年に296,376トンのピスタチオを生産しています。
世界で生産されるピスタチオの26.33%がトルコで生産されています。
トルコ語でピスタチオはFıstık(フィスティク)というそうです。
<生産地域>
特に生産が大きいのはトルコ南部のシャンルウルファ県で、トルコで生産されるピスタチオの35%以上を生産しています。
その他には南部のガズィアンテプ県、中南部のアドゥヤマン県、南東部のスィイルト県、南部のキリス県などでも多くのピスタチオが生産されています。
近年トルコはピスタチオ生産に力を入れており、約20年間で生産量が倍近く増加しています。
しかし、トルコで生産されたピスタチオの多くが海外へ輸出されており、主にイタリアやイスラエル、シリアなどに輸出されています。
イラン
2020年に190,000トンのピスタチオを生産しています。
世界で生産されるピスタチオの16.88%がイランで生産されています。
イランで利用されているペルシャ語でピスタチオはپسته(ペステー)というそうです。
イランでは非常に多くのピスタチオが生産されていますが、生産されるピスタチオの90%以上が海外へ輸出されています。
日本もイランから多くのピスタチオを輸入しているため、見かけることがあると思います。
<生産地域>
主に北東部のラザヴィー・ホラーサーン州や、北部のセムナーン州、南部のケルマーン州などで多く生産されています。
中国
2020年に80,227トンのピスタチオを生産しています。
世界で生産されるピスタチオの7.12%が中国で生産されています。
中国語でピスタチオは开心果(カイシングオ)というそうです。
ピスタチオからは油を採油する事ができます。干ばつにも強い植物で、耐熱性・塩分耐性などもあり、中国での栽培が増えています。
生産量は他のナッツと比べ少なく、中国では非常に高価なナッツの一つとして知られています。
<生産地域>
中国では西部の新疆ウイグル自治区の西南部にある、カシュガル地区がピスタチオの名産地です。
他には東部の河北省(かほくしょう)や、中部の甘粛省(かんしゅくしょう)、西部の山西省(さんせいしょう)、山東省(さんとうしょう)でも生産されています。
シリア
2020年に69,403トンのピスタチオを生産しています。
世界で生産されるピスタチオの6.16%がシリアで生産されています。
シリアで利用されているアラビア語でピスタチオは「فستق(フィステゥク)」というそうです。
シリアでは多くのピスタチオを生産していますが、紛争などにより生産量が劇的に落ち込む事があります。
紛争により農家の人手不足や肥料や農薬の入手困難などの多くの問題が発生しています。
<生産地域>
シリア南部のホムス県や、中西部のハマー県、北東部のイドリブ県などで多くのピスタチオ生産がおこなわれています。
ケーキやお菓子で大人気!そもそもピスタチオとは?
ピスタチオはウルシ科カイノキ属の植物です。
ピスタチオには、アレルギー反応を起こす場合のあるウルシオールという成分があります。
ピスタチオでアレルギーを起こす人はあまりいません。
しかし、ナッツに何らかのアレルギーのある人は8%を超えているため、実はピスタチオにアレルギーがある人もいるそうです。
ピスタチオの重さ・エネルギー
ピスタチオは一粒約1.5gで、エネルギーは約5~15Kcalです。
原産
ピスタチオは、中欧アジアが原産とされています。
中央アジアからローマに渡り、その後ヨーロッパに伝わりました。そのため、イランやトルコでも多く自生しています。
栄養
食物繊維やビタミンB1、力リウム、鉄、銅が多いのが特徴的です。
また、オレイン酸が多く含まれています。
オレイン酸は悪玉コレステロールを減らす効果のある不飽和脂肪酸です。
不飽和脂肪酸は酸化が発生し、動脈硬化などの原因になりやすいとされていますが、オレイン酸は酸化しにくいとされています。
ピスタチオを選ぶポイントはこれ!産地によって味が違う!?
ピスタチオを選ぶポイントは、何に使うのかです。
スーパーマーケットやインターネットには様々な産地のピスタチオがあり、買うときに悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
日本で手に入るピスタチオは、アメリカ産やイラン産が多いです。
アメリカ産ピスタチオはふっくらしたやさしい味わいが魅力なので、お菓子や料理に合わせやすいです。
イラン産は濃厚で甘みとコクが強く、香ばしいものが多いと言われているます。そのため、おつまみとして味わうのにおすすめです。
ローストされているものは、焙煎具合でも食感や風味が変わってきますが、ピスタチオを選ぶときには、産地をチェックしましょう。
それぞれ味わいの特徴が違いますので、ピスタチオを選ぶときは参考にしてみてください。
ピスタチオの産地ランキング1位は?トップ5の国は〇〇!? まとめ
- 2020年ピスタチオ生産ランキング1位はアメリカ
- ピスタチオ生産量トップ5はアメリカ、トルコ、イラン、中国、シリア
- ピスタチオは、中欧アジアが原産
- ピスタチオは産地によって味が違う
- お菓子や料理に合わせるならアメリカ産、おつまみとして食べるならイラン産がおすすめ
産地によって味が違うことに驚きました。
どのピスタチオを買うか悩んだときは、産地を見てみてくださいね。