「風邪のひきはじめみたいだけど、お風呂に入っていいの?」と悩んでいる方、たくさんいらっしゃると思います。ちょっと意外に思われるかもしれませんが、
正しい入浴方法を知れば、お風呂は入っていいんです。お風呂に入ることで風邪が早く治ることもあるので、ぜひご覧ください。
Contents
風邪のひきはじめにお風呂に入った方がいい理由
お風呂に入ると体が温まりますよね。
この「体を温める」ことで免疫力がアップし、体がウィルスと戦うスイッチが入ります。
風邪のひきはじめのころにお風呂に入ると、体が軽くなったり、鼻やのどの症状が緩和されたりしませんか?
これは、お風呂に入り体を温めたことで、血行が促進されたり、新陳代謝がよくなったりすることが理由です。
しかし、風邪をひいたときに、おばあさんにこんなことを言われたことはありませんか?
昔は、お風呂が家にない家庭が多く、家の離れにお風呂があったり、銭湯に通う人がほとんどでした。
そのため、せっかくお風呂に入って体が温まっても、家に帰るころには体が冷えてしまっていました。
そんな状況では、風邪も悪化しますよね。
だから、昔の人のなかでは、「風邪をひいているときはお風呂に入ってはいけない。」というのは常識だったのです。
お風呂の正しい入浴方法とは?
現在では、お風呂が家の中にあることがほとんどです。
よっぽど家賃の安い家ではない限り、脱衣所が外の気温とほぼ同じ、ということもなく、お風呂から上がって体が冷えてしまうことはありません。
そのため、今では「風邪のひきはじめにはお風呂に入った方がいい。」といわれています。
大事なのは、「正しい入浴方法を知ること」です。
入浴方法を間違えてしまうと、風邪が悪化してしまうこともあるので、気をつけてください。
お風呂に入る前に血圧と体温を測る
まずは、お風呂に入る前に血圧と体温を測ってください。
血圧計が家にない人もいると思いますが、その場合は体温だけでも測りましょう。
血圧は、130/85mmHgが正常値の目安で、これより上がりすぎているか、下がりすぎている場合は、安静にしていてください。
また、体温は38度以上の場合には、お風呂に入ることはおすすめできません。
お風呂に入る15分前に脱衣所と浴室を温める
お風呂に入る前に脱衣所と浴室を温めておくことで、お風呂から上がったあとに体を冷やしにくくすることができます。
一番早く温める方法は、脱衣所と浴室の間のドアを開けっぱなしにして、熱めのシャワーを出しっぱなしにしておくことです。
そうすることで、脱衣所と浴室を一緒に温めることができます。
また、浴室暖房がついているお風呂もありますから、それを活用するのもいいですね。
お風呂に入ったら、ぬるま湯に短かめに浸かる
お湯の温度は40度を目安にして、浸かるのは15分くらいまでにしてください。
熱いお湯の方が風邪に効きそうな気がしますが、熱いお湯は体力を消耗するので逆効果です。
体がだるいと、お風呂もサッと済ませたくなりますが、それでは体が温まりません。
最低でも5分は湯舟に浸かるようにしてください。
お風呂から上がっても、すぐにパジャマを着ない
「え⁉なんで?」って思いますよね。裸のままでいてください、と言っているわけではありませんよ。
パジャマではなくて、バスローブを着るのです。
お風呂上りは、体をちゃんと拭いたつもりでいても、しばらくは汗をかき続けています。
そのため、お風呂上りにパジャマを着てしまうと、その汗を吸ってしまい、体が冷えてしまう原因になります。
風邪のひきはじめに体を冷やすことは、一番やってはいけないことです。
そこで、バスローブを着ます。
バスローブには、体から出る汗を吸い取りながら、必要な水分を体内にとどめ、乾燥から肌を守る、という効果があります。
ついでに、なんだかセレブな気分になれます。
だいたい10分くらい着ていると、汗がおさまってくるので、その後にパジャマを着るといいですよ。
お風呂から上がったら、コップ一杯の水を飲む
お風呂上りに、一杯の水を飲むのは、普段からでも大切なことですよね。
風邪のひきはじめで、少し発熱しているときは、普段よりも体内の水分が足りていないので、水分補給は重要です。
できれば、普通の水より、イオン水や経口補水液の方がいいですよ。
お風呂に入らない方がいい場合
これまで、お風呂に入った方がいい理由を正しい入用方法をご紹介しました。
しかし、風邪のひきはじめでもお風呂に入らない方がいい場合もあります。
「体が少しだるいけど、お風呂に入るべきかな?」と迷った場合は、参考にしてみてください。
38度以上の発熱がある
38度以上の発熱がある場合は、体力が下がっていますので、お風呂に入らないほうがいいです。
「お風呂に入って熱を上げてしまった方が、早く治る。」といわれることもありますが、これは危険です。
最悪の場合、お風呂で倒れてしまって、怪我をしてしまうことにもなります。
嘔吐・下痢の症状がある
病原菌などが原因で嘔吐や下痢の症状がある場合も、お風呂に入らない方がいいです。
嘔吐や下痢の場合、もともと体力が下がっていて、体の水分も足りない状態なので、お風呂に入ることで悪化する可能性があります。
また、他にご家族がいる場合は、うつる可能性もあります。
ちなみに、体の冷えやストレスからくる下痢の場合は、お風呂に入って体を温めることで良くなる場合もあります。
頭痛がひどい場合やめまいがする場合
頭痛がひどい場合やめまいがする場合にお風呂には入らない方がいいというのは、なんとなくわかると思います。
お風呂に入ると血行がよくなりますので、頭の血管も広がり、頭痛がひどくなる場合があります。
めまいも同様にひどくなる場合がありますし、お風呂で倒れてしまう危険もあります。
起き上がるのがつらい
これは、もう説明はいりませんね。
起き上がるのがつらいなら寝ててください。
風邪のひきはじめにはお風呂に入る方がいいのか!?についてのまとめ
- 風邪のひきはじめのときにはお風呂に入ったほうが免疫力がアップする。
- 正しい入浴方法を知らなければ、逆に風邪が悪化することがある。
- 正しい入浴方法は
- 血圧と体温を測る
- 脱衣所と浴室を温める
- ぬるま湯に短めに浸かる
- お風呂から上がってすぐにパジャマを着ない
- お風呂から上がったらコップ一杯の水を飲む
- お風呂に入らないほうがいい場合もある。
- 38度以上の発熱があるとき
- 嘔吐や下痢の症状があるとき
- 頭痛がひどい場合やめまいがするとき
- 起き上がるのがつらいとき
最近は寒さも弱まり、過ごしやすい気温になってきました。
今のような季節の変わり目に風邪をひく人も多いのではないでしょうか。
「あれ?風邪かな?」と思ったら、正しい入浴方法を試して早めに治してしまいましょう。