日常の生活ではもちろん、お土産としても重宝されるかまぼこ。
そんな身近な存在ですが、かまぼこの発祥を知っている方は多くはないのではないでしょうか?
今回は、かまぼこの歴史や地域によっての違いをご紹介します!
かまぼこの奥深い歴史や個性を知ることで、普段のお買い物や旅行先でのお土産選びがグッと楽しくなるはずです(^^)
Contents
かまぼこの発祥と発祥の地
かまぼこの発祥について
かまぼこの歴史は非常に長く、西暦260年に神功皇后が戦に向かう旅の途中で仲間の士気をあげるために振る舞ったのが最初と言われています。
槍の矛先に魚の身をすりつぶしたものをくっつけて焼きました。
その形が河原に咲く蒲の穂にしていることから、「かまぼこ」と呼ばれるようになりました。
「蒲鉾」という漢字は後から付けられたもので、矛先にくっつけて焼いたことから「鉾」が使われるようになりました。
11月15日がかまぼこの日の理由
現在では、神功皇后が実際に振る舞ったと言い伝えられている生田の杜に「かまぼこの発祥地」の記念碑が建てられています。
これは2015年11月15日に兵庫県蒲鉾組合連合会によって設立されました。
どうして11月15日かというと、
かまぼこが初めて文献に登場したのが平安時代中期である1115年の『類聚雑要抄』。
皇太子様の結婚の儀である「朝見の儀」の宴会にて振舞われました。
この年号の1115年から、11月15日が「かまぼこの日」とされました。
小田原かまぼこの発祥とお店をご紹介!
小田原のかまぼこは蒸板かまぼこ
東京からの日帰り旅行などでも大人気な小田原。
小田原のお土産と言えばかまぼこですよね!あの新鮮でプリプリなかまぼこは私にとって外せない小田原旅行の楽しみです。
東京近辺に住む方にとって最初に思いつくのは小田原やスーパーでよく見かける「蒸板かまぼこ」ではないでしょうか?
半円に紅白の色がついた、蒸して作られたものです。
小田原かまぼこの発祥
小田原かまぼこが生まれた時代が正確にはわかっていません。
しかし、室町から江戸までには「小田原かまぼこ」づくりが盛んになっていたと言われています。
どうして小田原が関東を代表するかまぼこの生産地になったのでしょうか?
それは、かまぼこには欠かせない原料である魚が豊富に取れたからです。
漁獲量の多い相模湾と豊富な水が取れる早川や酒匂川がある小田原はかまぼこ職人にとっては大変魅力的な土地でした。
日本橋のかまぼこ職人がわざわざ移り住んだほどかまぼこ作りに適していたのです。
小田原かまぼこはどうして名産品に?
でもたくさん作れても、それが売れる場所が必要ですよね。
小田原の近くにあり、盛えていた場所、その場所はズバリ箱根です!
小田原の新鮮な魚をかまぼこにすることでその保存性を高め、箱根に美味しいまま届けることができたのです。
箱根の民衆のみでなく、参勤交代で箱根路を通る大名たちにも振舞われました。
そのため、職人たちは互いに切磋琢磨し技術を磨いたと言われています。
小田原かまぼこ発祥のお店とは?
(引用元:『小田原かまぼこ発祥の店うろこき』公式HP)
小田原かまぼこ発祥のお店は『うろこき』さん(元祖鱗吉)です。
創業は天明元年。小田原かまぼこはもちろん、伊達巻やさつま揚げも作っています。
弾力がたまらない歯ごたえと口いっぱいに広がるお魚の旨味が「これぞ発祥の店!」と思わせるような長年愛されているお店です。
『小田原かまぼこ発祥の店うろこき』
公式HP:https://www.urokoki-kamaboko.com
住所:神奈川県小田原市本町3-7-17
TEL:0465-22-1315/受付:9:00~17:00
定休日:年中無休
地域によって異なるかまぼこの発祥
富山県は「昆布巻きかまぼこ」
(引用元:蒲鉾本舗河内屋公式HP)
富山県に行ったらぜひ食べていただきたいのは「昆布巻きかまぼこ」。
昆布の消費量一位の富山県では、かまぼこも昆布で巻いているんです!県民にとって昆布は日常の食卓になくてはならない存在なんです。
しかし、実は富山で食べられている昆布の大半は富山で作られているわけではありません。北海道から持ってきているんです!
富山は、北海道、大阪、薩摩の交易の主要中継地でした。
その交易のなかで重要な交易品は他でもなく昆布だったのです。
ということで、中継地である富山には北海道の豊富な昆布がたくさんもたらされるようになり、昆布巻きかまぼこという地域の特産も生まれました。
発祥となったお店は?
(引用元:蒲鉾本舗河内屋公式HP)
昆布巻きかまぼこの発祥となったお店は正確にはわかりません。
でも通販でも購入できるお店もあるので、ぜひ試して見てください!
『蒲鉾本舗河内屋』
公式HP:https://www.kamaboko.co.jp/c/maki
TEL:0120-72-0381 FAX:0765-23-0340
本店営業時間:9:00~18:00
仙台は「笹かまぼこ」
コンビニなどでもおなじみの笹かまぼこ。
笹かまぼこは仙台で生まれました。生まれたのは明治初め。
ヒラメの大量が続き、保身のため手のひらで叩き、笹の形にしたことが始まりでした。
最初はその形から「ベロ蒲鉾」などの異名もありましたが、仙台藩の伊達家の家紋が「竹に雀」であったことや、笹は縁起が良い植物であることから「笹かまぼこ」という名前で広がるようになりました。
発祥となったお店は?
1935年から営まれる、笹かまぼこの名付け親『阿部蒲鉾店』。
『阿部の笹かまぼこ』は農林水産大臣賞を受賞しています。
国に認められたその新鮮な原料の旨味と職人の技はもちろん、パッケージのデザインもとても可愛くギフトにもオススメです!
定番の笹かまぼこ以外にも、真鯛を練りこんだプレミアムなものや、チーズがとろりと溢れ出すお子様にも大人気の蒲鉾もあります。
『阿部蒲鉾店』
公式HP:https://www.abekama.co.jp/standard/
- 住所:〒980-0021 宮城県仙台市青葉区 中央2丁目3番18号
かまぼこの発祥は古く地域によって多種多様!
- かまぼこの発祥は、神功皇后が戦に向かう旅の途中で仲間を鼓舞するために振る舞ったのが最初
- すぐにイメージされる「小田原のかまぼこ」は「蒸板かまぼこ」
- 地域によって育まれた様々なかまぼこがある