ダイエットやデトックス、美容にも良いと世間に広まった断食ブーム。
断食はお腹が空いて辛そうというイメージもありますが、実は空腹の状態は若返り効果にも期待ができることがわかってきました。
健康に若返りに「本当にそんなに効果があるの?」と思いますよね。
16時間断食は体の仕組み「オートファジー」と「サーチュイン遺伝子」の活性化でそれら全ての効果に期待ができるのです。
でもこの断食には始める前に知っておくべきいくつかのポイントもあります。
自己流で始めて失敗してしまっては効果を得るどころか、太ったり体に負担がかかったりしてしまうかもしれません。
この記事では16時間断食のカギとなるオートファジー、サーチュイン遺伝子の簡単な解説と、ダイエット以外にも効果が高い16時間断食を成功させるためのコツをお伝えします。
Contents
空腹が若返りに効果があるのは嘘?
空腹だと若返るという嘘のような話を知っていますか?
空腹と若返りってあまりイメージが結びつかないですよね。
食事制限でダイエットをしてきた方ならそんなの嘘だと思うはず。
何度も空腹と戦いながらダイエットをしてきた私も、痩せはしたけれど若返ったかといわれるとわかりません(笑)
じつはただ空腹であれば良いわけではなく若返り効果が生まれるには条件があります。
その条件が満たされた時、はじめて体に変化が起き始めるのです。
そのキーポイントとなるのがオートファジーとサーチュイン遺伝子の活性化です。
この2つの機能についてはのちほど解説していきます。
16時間の空腹が若返りのカギ!?
16時間断食ダイエットはテレビ番組や書籍でも話題になったので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
体は10時間ほどなにも食べないと血液中や肝臓に蓄えられた糖を全て使い切り、脂肪を分解してエネルギーにします。
そして空腹が16時間を過ぎるころ、オートファジーが活発に働きはじめます。オートファジーが機能するには16時間の空腹状態が必要になるのです。
オートファジーが起こると細胞の再生が促進され、体の内部から若々しく生まれ変わります。
そのため16時間断食は健康や若返りにも期待ができる注目のダイエット法なのです。
オートファジーとは
オートファジーとは細胞が自身の細胞内の古くなったタンパク質を分解して、新たなタンパク質を作り出すリサイクルシステムのことです。
つまり古くなったり壊れたりした細胞を自分で新しく生まれ変わらせる仕組みで、この働きによって細胞をいつも新しい状態で維持することができます。
オートファジーとの相乗効果で若返り?サーチュイン遺伝子とは
16時間断食で8時間の間なら自由に食べていいと言っても、通常時よりは自然にカロリー摂取は少なくなりますよね。
そこで合わせて知っておきたいのがサーチュイン遺伝子の存在です。オートファジーとの相乗効果でさらなる若返りが期待できますよ。
サーチュイン遺伝子とは
サーチュイン遺伝子は米国マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ教授に発見され、別名長寿遺伝子とも呼ばれています。
その名の通り老化スピードを遅らせ寿命を延ばすこの遺伝子ですが、残念ながら普段は眠っており働いていません。
ではどうしたら活性化するのか?
そのカギとなるのがカロリー制限です。
サーチュイン遺伝子はカロリー摂取が減ると活性化してサーチュインというタンパク質をつくります。
そして活性化させたサーチュインは老化した細胞に働きかけて、DNAを修復し細胞を若返らせるのです。
オートファジーとサーチュイン遺伝子の活性化を上手に利用すれば、嘘ではなく本当に全身の細胞が新しく生まれ変わります。
空腹と若返りの関係性は本当?
2009年にアメリカの科学雑誌「Science」でアカゲザル76頭を使ったカロリー制限による空腹の若返り実験の結果が発表されています。
30%のカロリー摂取制限をした群れと制限していない群れを比較すると、十分な食事を与えられたサルは体毛が抜けてしわが多いのに対し、
カロリー制限をしたサルは毛並みや姿勢がよく顔つきも若々しいという結果が出ました。
その他にもカロリー制限をしたサルの群れには次のような違いが現れています。
・加齢に伴う病気の死亡率が低い
・ガンや糖尿病などの発症率が低い
・脳萎縮が抑制されている
この実験によりカロリー制限は老化のスピードを遅らせ、若返りや寿命を伸ばす効果があると考えられます。
空腹で若返りを可能にする16時間断食!デメリットと対策法とは
ではここからは16時間断食を成功させるポイントをお伝えしていきます。
せっかく頑張っても間違った方法で続けていては失敗してしまう可能性も。
私は流行のダイエットで良いところだけを真似した結果、逆に太ってしまった苦い経験があります…
デメリットとその対策法を知って、良い結果を得られる方法を見ていきましょう。
16時間断食の基本ルール
16時間といえば1日のうちの3分の2もの時間。かなり長く感じますよね。
でも睡眠時間を8時間とすれば、あとは起きてからと寝る前に好きな時間で合わせて8時間食事をしなければ16時間の断食は可能です。意外と簡単ですよね?
食べても大丈夫な8時間は1日のうちどこで確保してもOKです。
例えば
・朝食を食べる場合 【 8時~16時 】
・夕食を食べる場合 【 12時~20時 】
自分の生活スタイルに合わせて調整できるのでいろいろ試してみて下さいね。
デメリット①空腹が辛い
とはいえ空腹に慣れるまでは我慢が必要となり辛いときもあるはず。
イライラしたり、フラフラして気分が悪くなってしまったり。生活に影響が出てしまっては継続が難しくなってしまいますよね。
どうしても空腹に耐えられない…そんなときは以下のような食べ物を取り入れてみるのがおすすめです。
・素焼きのナッツ
ビタミン、ミネラル、たんぱく質が豊富で栄養価が高く低糖質なのでダイエットの間食におすすめ。ナッツに含まれる不飽和脂肪酸は、オートファジーを活性化させるため断食中にぴったりの食材です。
・無糖ヨーグルト
腸内環境を整えて便秘予防になります。腹持ちがよく低カロリーで栄養価が高いのでダイエットに最適です。
・チーズ
食後の血糖値の上昇が緩やかなので空腹感を和らげます。たんぱく質が豊富で脂肪燃焼を促進させるビタミンB2も多いのでダイエット中は積極的に摂りたいですね。
少量であれば16時間の断食中に食べても大丈夫です。ゆっくり噛んで食べることによって空腹感も紛れますよ。
デメリット②栄養バランスを崩しやすい
8時間で食事を済まそうとすると1日2食にする人も多いと思います。
ですが、きちんと栄養バランスの良い食事内容になるよう意識しないと栄養不足になってしまいます。
食事の回数を減らすと以下のような栄養素が不足しがちなので意識して摂取することがおすすめです。
・ビタミン
・ミネラル
・タンパク質
・食物繊維
8時間の間は何を食べても大丈夫ですが、栄養バランスを気にせず好きなものを好きなだけ食べていいというわけではありません。
時間内でも暴飲暴食してしまえばもちろん太ります。
栄養バランスの整った食事は全ての基盤です。
断食の効果を高めるためにも気をつけたいところですね。
また、食事からの水分が減ると体質によっては便秘になりやすいので、こまめな水分補給が必須です。
デメリット③筋肉量の減少
断食が10時間以上続くとエネルギー確保のために脂肪だけでなく筋肉も分解されてしまいます。
筋肉量の低下は代謝が落ちて逆に太ってしまう原因にもなるので、できるだけ防ぎたいところです。
筋肉を維持するためにもタンパク質をしっかり摂るよう心がけましょう。
また、大切なのは軽い運動を取り入れること。断食中の12~16時間の間に軽い運動や筋トレをするとさらにオートファジー効果が高まると言われています。
筋肉量の維持をしながら細胞の生まれ変わりを促進できるので一石二鳥ですね。
デメリット④リバウンドしやすい
目標体重を達成して食事の量や回数を元に戻すと、簡単にリバウンドしてしまいます。
とくに断食によって筋肉量が減っていると基礎代謝が低下しているため太りやすくなっているので要注意です。
リバウンドを避けるには16時間断食の前後に、準備期間と回復期間を設けてゆっくり体を慣らすことが大切です。
【 準備期間 】
断食中の辛さを減らすために少しづつ体を慣らすための期間。
なるべく胃腸に負担をかけないものを食べるようにします。脂質や糖質を抑えた食事を心がけましょう。
【 回復期間 】
断食ダイエットの成功が決まる大切な期間。ここで食べすぎてしまうと努力が水の泡になってしまいます。
脂質や糖質を抑えた消化の良い食事にして、胃腸や体が戻るまではカロリーの摂りすぎに気をつけましょう。
空腹で若返りは嘘!?空腹の驚くべき力!効果を得るのに必要な条件は?のまとめ
サーチュイン遺伝子の活性化による若返りは嘘ではなく、事実として研究データで実証されています。
あまり関係性のなさそうな空腹と若返りは嘘のように思えますが、わたしたちに元から備わった体の仕組み「オートファジー」と「サーチュイン遺伝子」を目覚めさせることで効果が期待できるのです。
オートファジーとサーチュイン遺伝子を活性化させるための条件とこの2つの特性をうまく利用した16時間断食で気をつけるポイントをまとめます。
・カロリーの摂取を必要量の70%に抑えるとサーチュイン遺伝子が活性化する
・16時間の空腹がオートファジーを活性化させる
・断食時間中の空腹にはナッツやチーズ、ヨーグルトなどがおすすめ
・栄養バランスの良い食事を意識する 不足しがちな栄養素は積極的に摂取を!
・水分補給で便秘を防ぐ
・タンパク質をしっかり摂って筋肉量を維持する
・断食中の軽い運動や筋トレがオートファジーの活性化をさらに加速させる
・断食の前後期間で胃腸を慣らしてリバウンドを防ぐ
オートファジーとサーチュイン遺伝子を最大限に利用した16時間ダイエットで若々しい理想の体を手に入れましょう!