ピンク色できれいなヒマラヤ岩塩。岩塩はお肉料理に使うととてもおいしくなるといいますよね!
でも、外国産、それも中東やアジア産の岩塩って安全なのでしょうか。
どういった危険があるのでしょうか。
今回は、ヒマラヤ岩塩の安全性について解説します!
Contents
パキスタン産で有名なヒマラヤ岩塩の安全性は?岩塩にひそむ危険!
輸入塩に安全基準はない!でも岩塩は輸入するしかない!
人気の岩塩、その中でもヒマラヤ岩塩はポピュラーで手に入りやすいですよね。
残念ながら、日本で輸入されているヒマラヤ岩塩の明確な安全基準は存在しません。
ヒマラヤ岩塩に限らず輸入されている塩はすべて、日本における一定の安全基準というものがありません。
つまり厳密には「安全性はわからない」が答えです。
日本でつくられる塩と言えば海水から作る「海塩」がほとんどです。
そして日本では岩塩が取れません。取れるという説もありますが食用として市販されておりませんので、岩塩を使いたい場合は輸入の岩塩を使うほかありません。
とはいえ!
株式会社日本食材分析センターでの検査をはじめ、各会社オリジナルの安全性チェックを設けている場合があります。
その岩塩は本物?天然塩と精製塩の違いは採掘法に注意!
岩塩にも、実は天然のものと精製のものがあります。
まず、私たちの身近な海塩に、天然塩と精製塩があるのはご存知でしょうか。
天然塩は、天日干しや平窯で煮詰めて海水を濃縮して作られます。
そのため、粒子の大きさや状態にばらつきがありますが、塩化ナトリウム以外の自然のミネラルを多分に含んでいます。
一方精製塩は、塩化ナトリウムが99%以上のものとなります。塩化ナトリウム以外のミネラル分はそぎ落とされ、雑味がなく塩辛いだけのものです。
天然塩に比べると精製塩は健康に良くないといわれていますが、機械で効率よく作れられるため値段が安く、安い塩や多くの市販品に使用されています。
岩塩の場合にもおなじようなことが当てはまります。
岩塩はその名の通り岩からできる塩ですが、「採掘」の場合は天然塩、「溶解採鉱」の場合は精製塩となります。
採掘された天然の岩塩はゴロゴロとしていて、精製された岩塩はサラサラしているという特徴もあります。
採取方法は、パッケージの裏に記載されています。
買う前に必ずチェックしてみてください!
岩塩に含まれる重金属が心配!
近年、岩塩に含まれる重金属を心配される方が増えています。
岩塩は岩から作られるため、ほかの鉱物や重金属など、異物が混ざることがあります。
多くの輸入会社では輸入の時点で安全性チェックを行っているようですが、実店舗で売っている岩塩のパッケージで結果を知るのは難しいことでしょう。
幸い、インターネット上の販売サイトでは「重金属検出なし」等、記載がある場合があります!
例をご紹介します。
当社の岩塩はすべて食用として通関し、パキスタン取引会社はISO認証工場より仕入れています。(全商品ではございません)また、日本国内においても成分検査・重金属検査・細菌検査などを実施し、より安全な岩塩を安定供給できるように体制を整えております。
【すこやか商店 岩塩の強み】日本国内にて成分検査・重金属検査・細菌検査などを実施 !より安全な岩塩を安定供給しています。低価格なのに安心・高品質 食品安全規格BRC認証
引用:すこやか商店
こういった会社を選んで購入すれば、重金属を避け、安全性の保障された岩塩を入手することができますね。
さらにもう一つの方法として、買うたびに「産地を変える」があります。
違うエリアの岩塩ならば、含まれている成分にも違いがあるでしょう。
パキスタン産のものを使用したら、次はチベット産・・・。
またはそもそもヒマラヤから遠く飛んでアルペンザルツなどヨーロッパの岩塩を使う、というのも有効だと思います!
岩塩に含まれる亜硝酸ナトリウムと硝酸ナトリウムが危ない!
岩塩には亜硝酸ナトリウムと硝酸ナトリウムが含まれています。
その通り!
亜硝酸ナトリウムと硝酸ナトリウムは表示が義務付けられている食品添加物で、発色剤としてハムやソーセージに使われています。
実は、この二つには毒性があります!
食塩の2倍の致死量なので、なるべく摂取したくありませんね。
残念ながら避ける方法はありませんので、食べない以外の方法でしたら重金属のときと同じく産地を分散させるのが吉と思われます。
岩塩には放射性物質であるカリウム40が含まれていれている!
岩塩がもつミネラル成分であるカリウムのなかに、放射性をもつカリウム40があります。
実はこのカリウム40、岩塩どころか様々な食べ物に含まれています。
カリウムのなかにカリウム40が含まれており、カリウム40だけを取り除くことはできません。
そのため肉や魚、野菜、穀類を食べるだけで私たちは知らず知らずのうちに被爆しているともいえます。
でも大丈夫!
食事で取り込む量の放射能だけでガンになるというのは考えすぎです。そもそもカリウム40はカリウムのうち0.012%しかありません。
一般的な成人男性(体重約60kg)の体の中には約4,000ベクレルのカリウム40が存在していて、これによる1年間の被ばく量は0.17ミリシーベルトで、食事による被ばくの大半を占めています。
受けた放射線の量が100ミリシーベルト以下の場合では、生活習慣によって自然にがんになるリスクと比べても、区別することができないほど、がんになるリスクは低いとされています。
※1 放射線は、広島・長崎の原爆による瞬間的な被ばくを分析したデータ(固形がんのみ)であり、長期にわたる被ばくの影響を観察したものではない。
※2 運動不足:身体活動の量が非常に少ない。
※3 野菜不足:野菜摂取量が非常に少ない。
出典:(国立研究開発法人)国立がん研究センター資料より作成
どうやら、飲酒喫煙はもとより痩せすぎ・肥満のほうがよっぽどガンになる確率があるそうです。
岩塩に話を戻します。
以上のことを踏まえ、さらに岩塩の食事や経皮の摂取量を考えれば、岩塩に含まれているカリウム40は心配しなくても問題ないでしょう。
それよりかはバランスの良い食事がだいじかなと思います。
岩塩のナトリウム以外のミネラルはほどんどない?海塩とのちがいは?
よく塩の宣伝文句には「ミネラル豊富」といいますが、塩の主成分である塩化ナトリウムがすでにミネラルですので、塩というものは「基本的にミネラルたっぷり」といえます。
塩でいうナトリウム以外のミネラルは、カリウムやマグネシウム、カルシウムなどです。
岩塩の場合、長い時間をかけて生成されていく過程でこれらのミネラルはほとんど失われており、海塩と比べるとほぼないといえます。
ですが、岩塩の最大の良いところは、太古の汚染されていない海水からできている点にあります!
このことから、岩塩のほうがナトリウムの品質が良いという説もあります。
ピンクだけじゃない!パキスタンなどでとれるヒマラヤ岩塩について知ろう!
そもそも岩塩ってなんだっけ?
「岩塩(がんえん)」は、岩からとれる塩のことで、世界中で使用されています。
日本人が普段使っているのは海からできる塩である「海塩(かいえん)」といわれるものです。
あまり馴染みがないですが、湖からとれる「湖塩(こえん)」というものもあります。
実は、世界的にみると海塩を使っている地域は主流ではなく、海塩は1年で生産されている塩全体の1/4程度しかないのだそうです。
もともと海だった場所で、地殻変動によって海水が陸地に閉じ込められて、塩の湖が出来上がります。
それが蒸発し、やがて塩の堆積層になり、長い年月が経つにつれて土砂がつもり、地中の塩が岩のように固くなります。
こうして岩塩が出来上がるのです。ゆえに、岩塩は「海の化石」とも言われています。
パキスタン産以外のヒマラヤ岩塩も安全?実はヒマラヤ岩塩の産地は4か所!
ヒマラヤ岩塩は、その名の通りヒマラヤ山脈から産出される塩です。
ヒマラヤ山脈はパキスタン・ネパール・インド・ブータン・チベット(中国)の国境沿いの大きな山脈です。
このヒマラヤ山脈にある岩塩鉱床から産出される岩塩のことを、ヒマラヤ岩塩といいます。
ヒマラヤ岩塩の産地としてはパキスタンが一番有名で、ケウラ岩塩鉱山が最大のものです。そしてネパール・インド・チベットも産地となります。
安全性については、どのヒマラヤ岩塩も同じと言えます。
先に紹介したことをふまえて、入手前に確認してみましょう。
パキスタン産岩塩の色はピンク以外に透明や黒もあるって知ってた!?
ピンク色の岩塩を、ヒマラヤ岩塩だと思っている方も多いかもしれません。しかし岩塩にはさまざまないろがあります。
海の塩と違って岩から作られるため、含有している成分によって色が変わります。
うす紅色のピンクソルト
ヒマラヤ岩塩の中でも一番採掘量が多いのが、このピンクソルトです。
実は、赤鉄鋼の赤色に由来する鉄分の赤色がついているため、綺麗なピンク色になります。
なおこの鉄分は人間の身体では吸収することができず、排泄されていきます。
ピンクソルトはお土産や観賞用のランプなどにも使用されます。
黒い!ブラックソルト
赤色の酸化鉄の含有力が多く、さらにイオウをふくむ黒っぽい色をしているのがブラックソルトです。
イオウの働きもあり独特の香りがするため、サラダなど素材を生かした料理に向いているそうです。
バスソルトに使うのもとてもよく、体を温めたたり発汗作用が強いので、匂いが平気ならぜひ試してみたいですね。
透明なクリスタルソルト
採掘量が少なく希少価値の高い塩で、スッキリとした味わいが特徴です。
ちなみに海塩のクリスタルソルトというと大体精製塩ですので、お求めの際は間違わないよう注意してくださいね。
パキスタン産などのヒマラヤ岩塩を安全に入手するためには?
ヒマラヤ岩塩専門店の販売サイト買う
一番おすすめなのが、インターネットの専門店で購入する方法です。
パキスタンなどから直輸入しているこだわりのお店なら、安全性や製法にこだわっていますし信頼できますよね。
心配なことがあれば問い合わせることもできますので、ヒマラヤ岩塩の安全性を重要視していらっしゃる方におすすめです。
Amazonなどで検索して買う
次におすすめなのはAmazonです。
商品の情報があることに加え、口コミも見ることができます。
店頭で買うより安い場合もありますし、種類もたくさんあるので、探すのも楽しいですね。
併せてミルも買うことができるので便利です。
店頭でパッケージをチェックする
岩塩は、大きめのスーパーや輸入食材を扱っているお店で入手することができます。
塩の専門店ではない限り、店員さんは詳しくないと思いますので、手に取って、自分でパッケージをしっかり読んでみましょう。
採取方法が「溶解採掘」の場合は精製塩ですので、天然の岩塩を希望する方は別のものを探すことをお勧めします。
もちろん、精製塩の雑味のない感じがお好きな方は溶解採掘岩塩で良いと思います。ただし、塩分過多にならないよう注意してお召し上がりくださいね。
パキスタン産が多いヒマラヤ岩塩の安全性は?!どんな危険がある?まとめ
- 輸入塩に一定の安全基準はないが、輸入会社のHPなどでそれぞれ安全性をアピールしている。
- 天然塩を選ぶべし。岩塩の天然塩の採取法は「採掘」で、ゴロゴロしている。
- 岩塩に含まれる重金属を心配する場合、「重金属検査済」のものを選ぶ。
- 岩塩に含まれる重金属を心配する場合、買うたびに産地を変える
- 岩塩に含まれる亜硝酸ナトリウムと硝酸ナトリウムを心配する場合、買うたびに産地を変える。
- 岩塩に含まれるカリウム40による被ばくは、心配するに及ばない
- 岩塩にはナトリウム以外のミネラルはほどんどないが、汚染されていないきれいな海水からできているという点が良い
岩塩の成分や採掘方法によって種類や違いがあることや、岩塩から考えられる危険性などがおわかりいただけたと思います。
毎日摂取するものですから、なるべく良いものを体に取り込みたいですよね。
ですが、ここまで細かく調べた私個人の見解でいえば、「何事も過剰はよくない」のではないかなと思います。
塩を使う量、それから、危険性をどれだけ深刻にとらえるかということです。
深刻に考えすぎるのも体に毒ではないかなと思います。
お読みいただいた方が健康に、楽しく、毎日を過ごされること。それからお気に入りの岩塩や海塩と出会えることを願っています♪