鱈子(たらこ)とイクラの違いをわかりやすく解説します‼

暮らしの知恵

みなさんは鱈子(たらこ)とイクラの違いはわかりますか?

それぐらい知っている!という方も多いと思います。

鱈子は、あのたらこ唇のたらこでしょ?イクラはお寿司のあのイクラでしょ?という声が聞こえてきそうです。

はい。鱈子もイクラもメジャーな食材です。

 

 

 

 

 

 

では、鱈子(たらこ)と明太子は?

イクラと筋子(すじこ)の違いはどうですか?

ん?となりましたか?それともスラスラ答えがでてきましたか?

知っているようで知らない。これを読んだら紛らわしかった「なんの卵か」問題が整理されますよ。

 

 

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鱈子(たらこ)とイクラの親の違いって何だろう

鱈(たら)の親はスケトウダラ

 

 

 

 

鱈の正式名は、介党鱈 (スケトウダラ) といいます。

親→ スケトウダラ(体長40cm~60cmで20万~100万粒の卵を産卵)

子→ たらこ (スケトウダラの卵巣)

スケトウダラの卵は、水中に産卵され、その後は浮遊して15日から30日で孵化します。孵化した稚魚も浮遊しながら成長していきます。

一粒の大きさは、約1.0mm~1.6mm程の小ささです。

イクラの親はサケやマス 

 

 

 

 

親→ サケ科の魚 (体長約70cmで3000~4000の卵を産卵)

子→ イクラ (サケの卵巣)

サケは川の支流の水底に産卵し、60日ほどで孵化した稚魚はしばらく水底を離れず、卵黄に蓄えられた養分で大きくなってから泳ぎだします。

サケのように比較的大粒の卵を産む種類の魚では、産卵数は少ないものの、稚魚がある程度大きな姿で生まれ育つため、一粒の大きさは、3mm~6mmと大きめです。

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鱈子(たらこ)と明太子の違いは?実は同じものです

鱈子(たらこ)

 

 

 

 

鱈(たら)は、今でこそすり身の原料として人気ですが、鮮度落ちが早いため、真子(卵巣)と白子(精巣)だけを取り、身は捨ててしまっていた時代もありました。

鱈子(たらこ)は、スケトウダラの卵巣を塩漬けにしたものです。もとは味がついていないので生のものは煮つけとして食べます。

また北信越地方や北海道で「紅葉子(もみじこ)」九州の博多で「明太子(めんたいこ)」など地方によって特有の呼び名があります。

辛子明太子は、鱈子(=明太子)を辛く味付けしたものです

 

 

 

 

誤解されている方も多いと思いますが、実は、たらこ=明太子なんです。鱈子(たらこ)を辛く味付けしたものが辛子明太子になります。

塩づけにされ赤く色づ付けされて売られています。

辛子明太子は、塩漬けにした明太子(=たらこ)を唐辛子や調味液に漬けこんで作られるので、その製造方法から塩辛の仲間に分類されます。

明太子の歴史

19世紀ごろから、朝鮮の人たちは、スケトウダラの卵巣を調理したものを食べていました。1905年に日露戦争が終わり、韓国からスケトウダラの卵巣の辛子漬け「明卵漬」が輸入されました。

明太子の語源は、朝鮮語でスケトウダラを表すミョンテ(明太)です。ミョンテの子だから明太子となり、朝鮮半島に近い福岡で「明太子」という方言が生まれました。昭和24年に博多ふくや創業者の河原俊夫氏が、日本人の味覚に合うようにと独自の加工方法を開発して生産したのが、日本の辛子明太子の始まりといわれています。

またロシアでは、スケトウダラのことをミンタイと言います。朝鮮でのミョンテ(明太子)文化がロシアに伝わり、そこでミンタイという言葉が生まれ、そこから各国に広まったという説もあります。

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筋子(すじこ)とイクラの違いは卵巣を覆う膜が付いているかどうかです

筋子(すじこ)

 

 

 

 

筋子(すじこ)はサケ科の魚の卵で、卵巣膜を取り除いていないもので薄い膜に包まれている卵のかたまりの状態です。イクラに加工する前です。

卵巣自体には味が付いていないため、筋子として売られているものの大部分は塩漬けです。

イクラはそのまま食べることができますが、筋子(すじこ)は食べる前に包丁で筋の部分を切り離して、一口サイズにしてご飯に乗せて食べるのが一般的です。おにぎりの中に入れてもいいですよ。

 

イクラ

 

 

 

 

 

イクラはサケ科の魚の卵で、卵巣膜を取り除いたものです。筋子(すじこ)の状態から一粒一粒のバラバラの状態に分け、卵巣膜を取り除き一粒ずつにバラして塩漬けやしょうゆ漬けにされたものです。

日本では食べるのが当たり前な高級食材ですが、海外では捨てたり、釣りや家畜の餌にされたりすることが多いんですよ。

もったいないですね。

イクラの由来

もともと日本では、サケの卵巣から取り出した筋子(すじこ)と粒状にばらしたイクラを区別する名称がありませんでした。あるとき、ロシア人が粒状にばらしたサケの卵をイクラと呼んでいるのを見た日本人が、これはイクラと呼ぶものだと思ったことに由来するそうです。

実はイクラの語源はロシア語で魚卵や粒々した小さなものという意味があります。なのでロシアでは魚卵であればキャビアもイクラになります。サケの卵は、ロシアでは赤いイクラと呼ばれ、キャビアのことを黒いイクラと言います。なんだか面白いですね。

鱈子もイクラも栄養の宝庫

 

 

 

 

鱈子やイクラなどの魚卵には、多価不飽和脂肪酸が多く含まれています。

代表的なものは、血液の流れを良くするEPA(エイコサペンタンエン酸)や、脳や目に良いとされるDHA(ドコサヘキサエン酸)といったものから、悪玉コレステロールを減らし、血をサラサラにする働きや中性脂肪を減らす働きがあります。さらに動脈硬化を予防脳梗塞予防だけではなく、循環器系や肝臓系の疾患の予防、がん予防、成人病予防、老化防止、がん転移防止、アレルギー防止などたくさんの効果が挙げられています

これほどEPAやDHAを多く含み効率よく摂取できる動植物はありません魚卵の中でも特にサケの卵(筋子・イクラ)には多くのEPAやDHAを含まれています。

鱈子やイクラを食べて疲労回復もできる

 

 

 

 

魚卵には注目の成分、アスタキサンチンが豊富に含まれています。サケなどの赤い色がその成分です。

サケは食べたアスタキサンチンを筋肉に運ぶトランスポーターというタンパク質を持っています。運動するとたくさん出る活性酸素、これはあらゆる病気の引き金になる危険因子ともいわれています。アスタキサンチンはその活性酸素をいち早く除去することでさまざまな病気の予防や、疲労を軽減させます。これは魚卵を食べるしかないですね。

鱈子(たらこ)とイクラの違いをわかりやすく解説します!!のまとめ

鱈子とイクラの違いを説明してきましたが、もやもやが晴れましたか?

鱈子(たらこ)はスケトウダラの卵巣を塩漬けにしたもので明太子と同じもの

・辛子明太子は塩漬けにしたたらこ(=明太子)を唐辛子や調味液に漬けこんだもの

・イクラはサケ科の魚の卵で筋子から一粒一粒のバラバラの状態に分け、卵巣膜を取り除き一粒ずつにバラして塩漬けやしょうゆ漬けにされたもの

鱈子(たらこ)と明太子、そして筋子(すじこ)とイクラの違いはもう頭にインプットされましたね!

何を食べているのか分からないまま食べるのと、何の魚の卵かを知って食べるのとでは、また楽しみ方が違ってきます。

これから何の魚か、なんの魚の卵かをイメージして食べてみると、より美味しく感じるかもしれませんね。

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