小学校での体験学習や食育の一環としても行われている田植え。ですが、やり方がよくわからないという方も多いのでは?
今回は、手植えで田植えを行う際の植え方のコツをご紹介します。
ポイントをおさえれば、初心者の方でも安心して田植えができますよ!
Contents
田植えをする時の植え方やコツを徹底解説!
皆さんは、田植えをやったことがありますか?私は、小学生の時に体験学習として田植えを行いました。
普段から田植えをする機会がない場合は、田んぼに苗を植えていくんだな〜ということは知っていても、詳しいことはよくわからないという方もいらっしゃるかと思います。
そもそも田植えには、
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- 手植え
- 田植え機による田植え
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という2種類の植え方があります。
田植え機を使うと、時間や手間が省けるという大きなメリットがありますが、田植え機は1台あたりなんと【数十万〜数百万】円かかります。
普段から田植えをするといった事情がない限り、高額な田植え機を使うという方はあまりいらっしゃらないかと思いますので、今回はお金をかけずに誰もができる【手植え】について解説していきたいと思います。
[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#f3f3f3″ color=”#000000″ margin=”0 0 20px 0″ radius=”” position=”” myclass=”” add_boxstyle=””]今度子どもが小学校で田植え体験することになったから、私もこれを機に勉強しておこうっと![/st-minihukidashi]
田植えに関するキホンを知ろう!
[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#f3f3f3″ color=”#000000″ margin=”0 0 20px 0″ radius=”” position=”” myclass=”” add_boxstyle=””]さっそく田植えのやり方を教えて![/st-minihukidashi]
田植えのやり方をお伝えする前に、田植えに関する基礎知識を学ぶところから始めましょう。
基本をおさえておけば、田植えのやり方やコツがより頭に入りやすくなるはずですよ。
まずは、そもそも田植えとはどういったものなのかについてご説明します。
[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#f3f3f3″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
種をまいてから【12〜15】cmぐらいに成長した苗を、田んぼに植える作業のこと
一般的に、本州では【5〜6】月に行う
気温が10℃以下になると稲の成長が止まり、最悪の場合枯れてしまう可能性があるため、【15】℃以上の気温が必要
稲穂に実るまでに、【20】℃の気温が【100】日間必要[/st-mybox]
[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#f3f3f3″ color=”#000000″ margin=”0 0 20px 0″ radius=”” position=”” myclass=”” add_boxstyle=””]ふむふむ…稲を育てるにはいろいろな条件をクリアしなければならないのね。[/st-minihukidashi]
田植えは、お米を作る工程のほんの一部です。
今度は、お米作り全体を見ながら田植えがどの部分に位置するのかを見ていきましょう。
[st-mybox title=”お米作りの流れ” fontawesome=”fa-list-ol” color=”#757575″ bordercolor=”#f3f3f3″ bgcolor=”” borderwidth=”3″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” title_bordercolor=”#757575″ fontsize=”” myclass=”st-mybox-class st-title-under st-list-no st-list-border” margin=”25px 0 25px 0″]
- 種まき・苗の準備
- 田おこし・代掻き
- 田植え[st-cmemo fontawesome=”fa-hand-o-left” iconcolor=”#3F51B5″ bgcolor=”#E8EAF6″ color=”#000000″ iconsize=”150″]ココ![/st-cmemo]
- 管理と除草
- 追肥と水抜き
- 稲刈り・乾燥・出荷
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地域や品種、農家などによって若干の違いはありますが、おおよその基本的な流れをおさえておけば、バッチリです!
手植えの種類
ひとくちに「手植え」と言っても、植え方は1種類だけではないんです。
どのような植え方があるのか、ひとつずつご紹介しますね。
横縄植
引用 田植えのいろいろ 横縄植
みんなが横一列に並んで植えていく方法です。一列植え終えたら次の列というように進んでいきます。
植えていないところがないか全体を確認しながら進めていくため、作業が早い方や慣れている方の負担が少し大きくなってしまうことがあります。
一方で、初心者の方にとってはやりやすいというメリットもあります。
小学校などで行われる田植え体験では、この横縄植が採用されることが多いです。
縦縄植
引用 田植えのいろいろ 縦縄植
縦方向に縄で列を区切り、それぞれの枠内に1人ずつ入って植えていく方法です。
経験などに左右されない分各自のペースで進められるのが良いところかと思います。
しかし、植える間隔のバランスが崩れてしまう可能性もあるので、しっかりと植える場所を把握しておくことが大切です。
定規を使った植え方
あらかじめ植える場所に目印をつけておき、目印に合わせて「田植え定規」という道具を置いて植えていく方法です。
田植え定規の枠の数だけ全て植え終えたら、定規を移動させて進めていきます。
植える場所が明確にわかるので、初心者でも安心してできる植え方です。
線引植
引用 田植えのいろいろ 線引植
「線引き具」という道具を使って田んぼ自体にあらかじめ線を引いておき、その線に合わせて植えていく方法です。
事前に準備をする手間はかかりますが、線を踏んだり見失ったりしなければ、植える場所がしっかり見えるので、効率良く作業を進めることができます。
[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#f3f3f3″ color=”#000000″ margin=”0 0 20px 0″ radius=”” position=”” myclass=”” add_boxstyle=””]はぁ〜手植えひとつとっても、こんなに種類があるの…!
田植えって意外と奥が深いのね…[/st-minihukidashi]
植え方のコツ
田植えについてのキホンを学んだところで、次はいよいよ手植えをする際の植え方のコツについてお伝えしますね。
植える間隔
田植えをする時には、苗を植える間隔を考えることが大切です。
苗は、基本的に1本だけで植えることはありません。
「株」と呼ばれる数本の苗を束にした単位で植えていきます。
稲の場合、植えた苗の数が多いからといって収穫量も多くなるというわけではないので、現在では、株どうしの間隔を空けて植える「疎植」という方法が一般的になっています。
疎植のメリットとしては、
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しっかり日光を当てられる。
除草や害虫駆除などがしやすい。
収穫がスムーズにできる。
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といったことが挙げられます。
植える時は、疎植を意識しながら一坪に何株植えるか?を決めていきます。
一般的に、一坪あたりの株数と「株間」と呼ばれる株同士の間隔の関係は、以下のようになっています。
株数 | 60 | 50 | 37 |
株間(cm) | 18 | 21 | 30 |
当然ながら、植える株数が多くなると作業の負担も増えてしまうので、作業量とのバランスも考えながら決めていきましょう。
植える深さ
植える深さも重要なポイントです。
深すぎても、浅すぎてもダメ。
茎の根本から新しい茎が生えてくることを「分げつ」と言って、苗1本あたりだいたい【5〜6】本になるまで、稲は分げつを繰り返します。
しかし、植える深さが深すぎるとこの分げつが抑制され、発育が遅れて穂数が不足してしまう原因になります。
また、水につかりすぎて枯れてしまうことも。反対に浅すぎると、苗が倒れやすくなってしまいます。
ちょうど良い深さは、だいたい【2〜3】cm。
植える時は、苗の茎を折らないよう優しく持ち、植えたい場所に少し穴を開けて差し込むように植えていきます。仕上げに周りの土をきゅっと寄せます。
ただ、実際に植える時は、田んぼの中はほとんど見えない状態なので、自分の感覚を頼りに植えていくことになります。
慣れるまではちょっと難しく感じるかもしれませんので、わかりやすく解説してくれている動画もよければ参考にしてみてくださいね。
[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#f3f3f3″ color=”#000000″ margin=”0 0 20px 0″ radius=”” position=”” myclass=”” add_boxstyle=””]なるほど!間隔と深さね。
これで私も植え方のコツはバッチリなはず![/st-minihukidashi]
見落としがち?田植えで気をつけるべき注意点!
植え方のコツについてはすでにお伝えした通りですが、植え方そのもののほかにも気をつけたいポイントがあります。
せっかくなら、最高のコンディションで学んだコツを発揮したいですよね!
田植えを行う際は、是非これから紹介する以下の点にも気を配ってみてくださいね。
天候に注意する
田植えとは「種をまいてから12〜15cmぐらいに成長した苗を、田んぼに植える作業のこと」だとご説明しました。
田んぼに植えた苗から新たに白い根が出てきて、しっかりと根付いた状態になることを「活着」と言い、田植えをしてから約【4〜5】日かかります。
この活着を促進するために、水の量を減らして浅めに管理します。
植えたばかりの苗は、田んぼになじんでおらず弱っている状態。
そのため、風が強かったり気温が低かったりすると、苗が倒れたり枯れてしまったりすることも。
このような状態を「植え傷み」と言い、苗が黄色く変色してしまいます。
引用 猫ちぐらの村
強風や低気温は、稲にとっては大敵。
自然が相手なので完全には難しい部分もありますが、少なくとも田植えをする時は、お天気が良くない日は避けるようにしましょう。
足あとに注意する
田んぼの中では、普段私たちが道路の上を歩いているのと同じように自由に動き回ることは難しいです。慣れていなければなおさらです。
そこで、気をつけたいのが足あと。苗を植えようと思っていた場所に足あとをつけると、足あとの部分がへこみ、植える深さが深くなってしまいます。
「植え方のコツ」でご説明したように、植える深さも重要で、深すぎると分げつが抑制されてしまったり枯れてしまう可能性もあるので、稲にとって良くなかったのでしたね。
自由がきかない田んぼの中なので少し難しいかもしれませんが、苗を植える時は、次にどこに植えるのかも考えながら、足を置くようにしましょう。
田植えを極める!便利なアイテムをご紹介!
[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#f3f3f3″ color=”#000000″ margin=”0 0 20px 0″ radius=”” position=”” myclass=”” add_boxstyle=””]植え方もわかった。コツもわかった。
じゃあ後はお天気が良い日に田んぼにレッツゴー![/st-minihukidashi]
ちょっと待った!
知識を学んで頭の中はバッチリ。田んぼマスターまでもう少し。
あとは田植えにふさわしいアイテムを身につければ完璧です!田植えがよりはかどること間違いなしですよ。
帽子
お天気が良い日に行う田植え。
太陽がサンサンと降りそそぐ下に数時間もいると、紫外線が気になりますよね。
帽子をかぶって、しっかり日焼け対策を行いましょう。
引用 野良着屋
ただでさえ大変な田植え作業なので、首や方への普段は最小限にとどめたいところ。
超軽量な帽子だと、長時間にわたる作業でも疲れにくくて良いですよね。
日よけ部分は取り外し可能なのも嬉しいですね。
引用 野良着屋
メッシュ素材なら通気性に優れているので、汗をかいてもムレにくく、快適に作業ができますね。
こちらも日よけは取り外しができるので、日差しの強さに合わせて使い分けたいですね。
長靴
ぬかるんだ泥の中で作業をすることになるため、田植えに長靴は必要不可欠です。
しかし、長靴さえあれば何でも良いというわけではありません。
自分の足にサイズが合っていないと、歩きづらくて余計な部分に力が入ってしまい、変なところを痛めてしまったり、転んでしまったり…
せっかくの田植えの思い出が悲しいものになってしまいかねないので、長靴はしっかりと自分に合ったものを選びましょう。
引用 Amazon
こちらはスタンダードな長靴。
泥の中での作業なので、ストレッチがきいていたり、防水加工がされていたりすると良いですね。
中には、靴の上の部分にずり落ち防止のベルトがついており、泥の侵入を防いでくれるものや、靴底が滑りにくいようになっているものもあるそうです。
とにかくたくさん種類があるので、ご自身が気に入ったものを選ぶのが一番です!
引用 Amazon
胴体部分がつながった長靴もあります。
いくら汚れても良い服を着ていくとはいえ、泥が一度ついてしまうと、落とすのはなかなかに至難の業ですよね。
胴付き長靴だと、田んぼの中でおしりをついてもへっちゃらです!
[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#f3f3f3″ color=”#000000″ margin=”0 0 20px 0″ radius=”” position=”” myclass=”” add_boxstyle=””]日焼け対策と足元対策のアイテムをそろえれば、もう完璧ね!
これで子どもを安心して田植え体験に送り出せそう![/st-minihukidashi]
田植えをする時の植え方やコツは⁈初心者の方もバッチリです!のまとめ
今回は、田植えを行う時に役に立つ、苗の植え方やコツについて解説してきました。
そもそも田植えって何?という基礎の部分からお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
[st-mybox title=”まとめ” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#FFD54F” bordercolor=”#FFD54F” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
- 田植えには、①手植えと②田植え機による田植えの2種類があり、今回は手植えをピックアップ
- 田植えとは何か、お米作りの流れについても解説
- 手植えには主に【4】種類ある
- 植え方のコツとしては、①間隔と②深さを意識する
- ①天候②足あとも気をつけたいポイント
- 田植えをするうえで、帽子や長靴などのアイテムも重要
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改めて学んでみると、稲ってとてもデリケートで、田植えがいかに大変な作業かということを実感しました。
昔から日本でずっと続けられてきた田植え。
先人たち、そして今の農家さんたちの努力があるからこそ、今日も私たちは美味しいお米を口にすることができているのだと思うと、より一層感謝の気持ちが湧いてきますね。
今はダイエットをしているからお米は食べない!という方もいらっしゃるかもしれませんが、お米がどのようにして作られるかに想いをはせると、また違った感じ方ができるかもしれません。
田植えに対する皆さんのイメージが、少しでもよりポジティブなものになってくれたら嬉しいです。
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