ちりめんじゃこは体に悪いという話を耳にしたことはありますか?
塩茹でしたものを乾燥しているので確かに塩分は多いですが、ちりめんじゃこにはたくさんの栄養素が含まれています。
摂取量を守れば美味しく健康をサポートしてくれる栄養たっぷりの食材です。
以下で詳しくみていきましょう。
Contents
ちりめんじゃこが体に悪いと言われる理由
健康食材のちりめんじゃこがなぜ体に悪いと言われるのでしょうか。
主に3つの理由があります。
- 塩分が多い
- プリン体が多い
- コレステロールが多い
それぞれ詳しくみていきましょう。
ちりめんじゃこが体に悪い理由1.塩分が多い
ちりめんじゃこには塩分が含まれています。
塩分の摂りすぎは体に悪いイメージがありますが、具体的にどのような病気につながるのか確認しましょう。
塩分の摂りすぎで起きやすい病気
- 高血圧
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
- 腎不全
- 尿路結石
- 浮腫み
- 胃がん
塩分を摂りすぎると血圧があがります。
高血圧は動脈硬化をひきおこす可能性があり、心筋梗塞や腎不全などさまざまな病気の原因になります。
他にも、塩分を多く摂ることで尿内のカルシウムの量が増えて尿路結石をひきおこしたり、胃の中で塩分の濃度が高くなることで胃炎を発生し胃がんにつながる可能性もあります。
こわいことばかり書いてしまいましたが、
ちりめんじゃこの塩分だけで上記のような病気をひきおこすことは基本的にはありませんのでご安心を。
なんでも食べ過ぎはよくないということですね。
ちりめんじゃこが体に悪い理由2.プリン体が多い
ちりめんじゃこをはじめ、しらすぼしや煮干しなど内臓ごと調理されているものは、プリン体に気をつける必要があります。
プリン体の摂りすぎで起きやすい病気
- 痛風
- 高尿酸血症
プリン体は肝臓で代謝され「尿酸」になります。
プリン体をたくさん摂ると、血中に溶けきれなくなった尿酸が結晶となり関節内にたまっていきます。
「血液中の尿酸値が通常よりも高い状態」を高尿酸血症といいます。
高尿酸血症は痛風の予備軍とも言われていますが、特に症状はありません。
関節内にたまった尿酸の結晶はやがて炎症をひきおこし、ある日突然腫れと激痛を起こします。
これが痛風発作です。
痛風とは、ある日突然、関節(足の親指が多い)が腫れて激痛におそわれる病気です。
- 症状が発作的に起こることから「痛風発作」とよばれ、発作が起こると、2~3日は歩けないほどの痛みが続きます。
- その後、痛みは徐々にやわらいでいきますが、正しい治療を受けずに放置していると発作は繰り返し起こり、発作を起こすたびに病態は悪化していきます。
- 痛風の患者は男性が多く、女性はホルモンの関係で基本的には少ないです。
ちりめんじゃこが体に悪い理由3.「コレステロールが多い」は実はメリット
ちりめんじゃこにはコレステロールも多く含まれています。
実はちりめんじゃこに含まれているコレステロールは、体内のコレステロール値を上昇させないという研究結果があります。
さらに、ちりめんじゃこはイワシの稚魚ですが、イワシ類に多く含まれるDHA、EPAは悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やすため、生活習慣病を予防します。
ちりめんじゃこの1日の摂取量
ポイント
ちりめんじゃこの1日の摂取量の目安は【8g】です。
ちりめんじゃこ8gは約【大さじ1】に相当します。
1日に摂っていい塩分量の基準は、厚生労働省によると
健康な成人男性で【7.5g未満】、成人女性【6.5g未満】
とされています。
1日の塩分摂取量の目安は男性【7.5g】未満、女性【6.5g】未満なので、3で割ると一度の食事で摂れる塩分量の目安は男女ともに【2g】未満です。
商品によりますが、ちりめんじゃこ【100g】中に含まれる塩分の量は多いもので【6g】程度です。
ちりめんじゃこ以外のメニューにも塩分が含まれていることを考慮すると、一度の食事で摂るちりめんじゃこの量は【8g】までが理想です。
ちりめんじゃこの栄養素は?
ちりめんじゃこにはミネラルやビタミンなど、日本人に不足しがちな栄養素がたっぷり含まれています。
ちりめんじゃこの主な4つの栄養素について詳しくみていきましょう。
- カルシウム
- ビタミンD
- DHA
- EPA
ちりめんじゃこの栄養素1.カルシウム
ちりめんじゃこに含まれるカルシウム量は100gあたり【520mg】で、牛乳の約【5】倍です。
カルシウムは健康な歯と骨をつくるので、成長期のお子さんにはカルシウムを意識的に摂らせましょう。
成長期に差しかかる【12~14歳】のカルシウム推奨量は最も多くなっています。
【20歳】を過ぎると骨量は減っていくので、骨粗鬆症の予防のために、大人のカルシウム摂取も大切です。
カルシウムは日本人に不足しがちな栄養素の一つなので、ちりめんじゃこで効率的に摂取しましょう。
ちりめんじゃこの栄養素2.ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸収を高める栄養素です。
カルシウムは吸収されにくい栄養素ですが、ちりめんじゃこにはビタミンDも豊富に含まれているので、カルシウムを効率よく摂取できます。
ビタミンDは骨の健康維持のほかにも、免疫力を高める効果も期待できます。
ちりめんじゃこの栄養素3.DHA(ドコサヘキサエン酸)
DHAは健康や考える力に欠かせない栄養素です。
体内でつくることができないため、日々の食生活で積極的に摂る必要があります。
子どもの脳の発達や大人ではアルツハイマー病の発症予防に役立つほか、
- アレルギー疾患
- 高血圧
- 動脈硬化
- 脂質異常症
などの予防と改善にも効果があります。
DHAは特に子どもには是非摂らせたい栄養素です。
脳を活性化させることで、 学習能力や記憶力を高める作用があるからです。
海外では、「日本の子どもの知能指数が高いのは、DHAを含む魚を良く食べるから」と言われているくらい、脳の働きに対してとても効果があるとされています。
ちりめんじゃこの栄養素4.EPA(エイコサペンタエン酸)
EPAもDHAと同じように体内でつくられないため、日々の食生活が大切です。
EPAは
- アレルギー疾患
- 高血圧
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 脂質異常症
に効果があります。
血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らすので生活習慣病の予防にもなり、ダイエットにも効果があるといわれています。
メモ
EPAはダイエットもサポート
EPAを摂取すると痩せるホルモンであるGLP-1が放出されます。
GLP-1のはたらきは、
- 食欲抑制
- 消化スピードの低下
- 血糖値を安定させる
消化するのが遅いと満腹感が続きます。
血糖値を安定させ急激な上昇を抑えると体脂肪の増加を防げます。
ちりめんじゃこがダイエットにおすすめな理由はもう一つあります。
糖質量が【100gあたり約0.2g】と低いことです。
メモ
高たんぱく低カロリーなちりめんじゃこは、糖質制限ダイエットにもおすすめです。
ちりめんじゃこの人気レシピ
ちりめんじゃこのレシピ3選をご紹介します。
- おにぎり
- 炊き込みご飯
- パスタ
どれも簡単にできるレシピなので是非試してみてくださいね。
ちりめんじゃこのレシピ1. おにぎり
(引用:AJINOMOTO PARK「ちりめんじゃこのだしおにぎり」)
ちりめんじゃこと「ほんだし」を温かいごはんに混ぜ合わせるだけのシンプルなレシピです。
お好みで大葉やごまをいれたり、だし顆粒をかつおぶしに変えても美味しくいただけます。
材料(4人分)
- 温かいご飯 400g
- ちりめんじゃこ 大さじ2
- 「ほんだし」8gスティック 1本
- 焼きのり 適量
ちりめんじゃこのレシピ2.炊き込みご飯
(引用:Kurashiru「じゃこと梅干しの炊き込みごはん」)
ちりめんじゃこの旨味と梅干しのやさしい酸味の相性が抜群です!
ゴマをふったり海苔をのせても美味しいですよ。
材料(4人分)
- 米 2合
- 大葉 5枚
- ちりめんじゃこ 40g
- 梅干し 3個
- 水 適量
- 白だし 大さじ1
- 料理酒 大さじ1
ちりめんじゃこのレシピ3.パスタ
(引用:クックパッド「簡単!じゃこねぎパスタ♪」)
ちりめんじゃこの旨味を活かした和風パスタです。
ねぎをたっぷり和えて食べるのがおすすめです。
材料(4人分)
- じゃこ 1パック
- ねぎ 好きなだけ!
- パスタ 4束
- オリーブオイル 大さじ3
- にんにく 2片
- 醤油 大さじ3
- 和風だし 大さじ1
ちりめんじゃこを冷凍する方法
ちりめんじゃこを冷凍することで、長期保存ができます。
ポイント
ちりめんじゃこを冷凍保存するときは、小分けにしてラップで包み、ジップ付きの保存袋に入れます。
平らにして空気を抜くことがポイント。
平らにするとちりめんじゃこ同士が密着して傷みやすくなるのを防げます。
使うときも、折って必要な分だけ取り出すことができて便利ですよ。
上記のように冷凍したちりめんじゃこは、【1ヶ月】を目安に食べ切りましょう。
冷凍したちりめんじゃこを解凍する方法
冷凍したちりめんじゃこを解凍する方法は3つあります。
- そのまま調理する
- 自然解凍
- 冷水でもどす
冷凍したちりめんじゃこを解凍する方法1.そのまま調理する
冷凍したちりめんじゃこはそのまま調理することも可能です。
そのまま調理する場合は水分が出るので注意しましょう。
冷凍したちりめんじゃこを解凍する方法2.自然解凍
最もおすすめなのは自然解凍です。
ポイント
ちりめんじゃこを使う前の日の夜に冷凍庫から出して冷蔵庫に移動させておきましょう。
ゆっくり解凍することで味の劣化もふせげます。
必ず加熱してから食べましょう。
冷凍したちりめんじゃこを解凍する方法3.冷水でもどす
ちりめんじゃこを使いたいのに解凍を忘れてしまった!
そんなときは冷水でもどす方法がおすすめです。
流水解凍する場合は、保存袋のままバットやボウルなどに入れ、水を流しながら解凍させます。
冷蔵庫で解凍するよりは早いので、急いでいるときにおすすめな方法です。
ちりめんじゃこは体に悪い?摂取量を守って美味しく健康をサポート!のまとめ
ちりめんじゃこが体に悪いと言われる理由
- 塩分が多い
- プリン体が多い
- コレステロールが多い
塩分とプリン体は確かに多く含まれていますが、コレステロールについてはむしろ下げる効果が期待できます。
特に、以下のような疾患がある方はちりめんじゃこの食べ過ぎに注意しましょう。
- 高血圧
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
- 腎不全
- 尿路結石
- 胃がん
- 痛風
- 高尿酸血症
とはいえ、ちりめんじゃこの塩分やプリン体だけで上記のような病気がひきおこされるわけではありません。
摂取量を守って摂ればちりめんじゃこはむしろ健康をサポートしてくれる食材です。
ポイント
ちりめんじゃこの1日の摂取量の目安は【8g】。
約【大さじ1】に相当します。
ちりめんじゃこには日本人に不足しがちなミネラルやビタミンがたっぷり含まれています。
ちりめんじゃこに含まれる主な栄養素
- カルシウム
- ビタミンD
- DHA
- EPA
1日の摂取量を守って、ちりめんじゃこで美味しく健康なからだを目指しましょう!