お弁当のおかずの定番であるだし巻き卵は好きな方が多いですよね。
おうちの冷蔵庫によくある卵とお好みの調味料があれば出来るので、手軽に作れるのはうれしいです。
私もお弁当を作っていた頃はスキマ埋めとして良く入れていました。
ですが、お弁当初心者時代に水分が多いものはダメなはずと思い、検索するとだし巻き卵はお弁当に入れると腐ると出てきました。
どうやったら安全にだし巻き卵をお弁当に入れられるかを調べるために多くの時間を費やし、たくさんの失敗で得た内容をお伝えしますね。
Contents
だし巻き卵はお弁当に向かない?腐るといわれる2つの理由
生卵は賞味期限が切れても生でなければ、すぐに食べられなくなるものではないというくらい長持ちする食品です。
卵は冷蔵庫にはなくてはならないものになっている方が多いかと思います。
それなのになぜだし巻き卵はお弁当に向かない、腐ると言われているのでしょうか?
加熱した卵は傷みやすい
生卵が長持ちするのは、殻の中にいるヒナを守るための「リゾチーム」という成分に守られているからです。
殻表面には無数の小さな穴が空いているのにヒナが安全に育つのはリゾチームのおかげなのですね。
このリゾチームは加熱してしまうとなくなってしまいます。なのでゆで卵でも、加熱後は2日程度しか日持ちがしません。
だし巻き卵の日持ち
常温で2時間だと、朝作ってお昼のお弁当でも注意しなければいけません。
真夏なら保冷剤を必ず入れて、外へは持ち歩くのは控えた方が無難です。
しかし、この期間で安全に食べられるのは中心部までしっかり加熱したものに限ります。生焼けは厳禁です。
だし巻き卵は水分が多い
だし巻き卵のレシピを見ると大体卵2個でだし汁を30〜40ml(大さじ2〜3)は使っています。
そこに更に醤油やみりんが入ります。
私も作ったことがありますが、こんなにだし汁を入れるのか!巻けるのかな…とボールに合わせてから不安になりました。
何とか形にして、お皿に移してしばらく経つと水分が出ていることがあります。
出来立てはそんな気にならないのですが、最初に作って、食べる直前に温めるとやはり水分が出てきますね。
すぐに食べる場合はだしが出てきてしまったで終わりなのですが、すぐに食べないお弁当には加熱しても水分は天敵です。
だし汁でプルプルなのがだし巻き卵の醍醐味なのですが、このだし汁がお弁当に向かない理由になるのは悲しいです。
だし巻き卵をお弁当用に入れたい!前日に作っても良い?
いくらだし巻き卵がお弁当に向かないとは言え、お弁当の彩りで黄色はあまりなく、手軽に作ることが出来る便利なおかずですよね。
しかし、朝からだし巻き卵を作るのは面倒で、出来れば前日に作って少しでも朝は楽をしたいです。
めんどくさがりの私はどうにかして前日にだし巻き卵を作り、次の日のお昼まで腐らないように出来るかを調べまくりました。
前日でもOK!通常より水分を減らそう
対策
- 液体のだしでなく顆粒だしを使う
- だしの量を半分にし、片栗粉とマヨネーズを入れる
だし巻き卵は水分を減らせば、前日に作ってもOKです。
だし巻き卵の水分を減らす一番簡単な方法は白だしなどの液体のだしではなく、顆粒だしを入れるだけです。
好みにもよりますが、卵2個で小さじ1/4くらいがちょうど良いです。
白だししか家にない、やっぱ自分で取っただしが良いという方は、入れる量を半分にして片栗粉を入れることで水分を出さないだし巻き卵が出来ます。
だし汁を減らした分、醬油や砂糖を少し多く入れると物足りなさは減ります。
片栗粉は入れすぎると固くなってしまうので、卵2個で小さじ1が目安になります。
一緒にマヨネーズを入れるとふわふわ感を残しつつ、変色を防ぐことができます。
しっかり加熱する
対策
- 白身と黄身をしっかり混ぜる
- 強火ではなく中火で表面だけが焦げないようにする
お弁当を作るうえで基本ですが、中心部までしっかり加熱するのが重要です。
卵は生でも食べられるので、アレルギーがない方は多少火が通ってなくても「半熟ならいいでしょ」と思ってしまいがちです。
実際、卵料理はしっかり火を通したものより半熟〜8割くらい火が入ったくらいが食べやすくて美味しいです。だし巻き卵もそうですね。
ただ、だし巻き卵は巻いて作っていくため中心部に火が入ったかが分かりずらいです。
卵は混ぜると白身は火が入るのが遅く、黄身は火の通りが早いです。この差をなくすために、白身と黄身をしっかり混ぜることが必要になります。
火をしっかり意識しすぎて強火で焼くと表は焦げが見えるくらいなのに、中はまだ…という状況になってしまいます。
プロの料理人以外は調理する時は中火でやるのが焦げずに、中心まで加熱でき、美味しく作る方法です。
味付けは濃い目にする
お弁当は冷めても美味しく食べられるように味を濃い目に作られていますが、美味しさ以外にも食中毒を防ぐための役割もあります。
梅干しやお漬物を作る時は「こんなに塩を入れるの?」と戸惑う量を入れますよね。
同じような感じで長持ちする羊羹やあんこにはものすごい量の砂糖を入っています。
塩も砂糖も食材の水分を抜く効果があるため、食品の傷みの原因になる水分を減らすことが出来るのです。
塩分や糖分の摂取量に制限がある方は難しいですね。
すぐに食べる時用のレシピより少し砂糖や醤油を多くすることで、傷みやすいだし巻き卵もお弁当に入れることが可能になります。
だし巻き卵をお弁当用に作り置きする方法を教えます
だし巻き卵を前日に作っておくことは可能でしたね。
でも、めんどくさがりの私は更に欲が出て、ほぼ毎日お弁当にだし巻き卵を入れるなら作り置きしたいなと更に調べました。
前日に作れるやり方を知れば、あと少しの工夫でお弁当に入れるだし巻き卵を作り置きすることが可能になるのです。
保存できるだし巻き卵の作り方
お好みの味付けに片栗粉とマヨネーズを入れるのがポイントですが、もう少し詳しく、手順や注意点も含めて解説しますね。
①卵以外の調味料をボールにいれてよく混ぜる
砂糖、醤油、みりん、顆粒だし(少なめのだし汁)の基本の調味料に片栗粉とマヨネーズを入れます。
ポイント
砂糖もボールのそこに溜まりがちですが、片栗粉もとても固まりやすいです。
最初によく混ぜておきましょう。
②卵を入れて調味料と混ぜ合わせる
ふわふわのだし汁たっぷりなだし巻き卵なら、卵は白身と黄身が崩れる程度に混ざれば良いのですが、お弁当ではダメです。
ポイント
白身のドロッとした感じがなくなるくらいまで混ぜるのが良いです。
③中火でいつも通り焼いていく
ポイント
砂糖やみりんが多めに入っていると焦げやすいので注意しましょう。
一般的なだし巻き卵より水分が少なく、片栗粉のおかげで巻きやすくなっています。
上手く巻くことが出来なくても、出来上がってからラップやアルミホイルで形を整えることが可能です。
冷凍庫に保存する方法
冷凍庫にいれておけば2週間保存可能ですが、ここでも長持ちさせるためのポイントがあります。
①出来上がったらお皿に移し、保冷剤などを使い冷ます
ポイント
加熱した卵は傷みやすいので、早めに温度を下げて冷凍できるようにしなければなりません。
上手くできなかった時の方法としてラップなどで形を整えると紹介しましたが、整えている状態で下から保冷剤で冷やしてください。
冷ます時にラップをしっかりしてしまうと、中に水分が溜まってしまうため、熱を逃がすため隙間を空けておきましょう。
②1切れずつラップする
ポイント
粗熱が取れたら1切れずつに切り分け、ラップをしましょう。
空気に触れる面積が多いと、冷凍焼けや菌が繁殖する原因になってしまいます。
実際お弁当に入れるときは必ず解凍して、粗熱がとれてから入れるようにしてください。
解凍するときに気をつけてほしいのが、加熱しすぎると固くなります。
せっかく冷凍してもふわふわにする工夫をしたのに、解凍したらカチカチは悲しいので始めは30秒ずつ追加していきましょう。
私の家の電子レンジでは600Wで1分程度がちょうど良かったです。
だし巻き卵をお弁当にすると腐るの?作る時のコツを教えます!まとめ
- 加熱した卵は傷みやすく、だし巻き卵は水分が多いため傷みやすい
- だし巻き卵は前日に作ってもOK
- 水分を減らす、しっかり加熱、味付けは濃い目にする、を守る
- だし巻き卵は冷凍すれば2週間は作り置きが可能
- 片栗粉とマヨネーズを入れればふわふわ感を残せる
おうちで食べるようなだし巻き卵をお弁当に入れるのは難しいですが、傷まないようにちょっとした工夫でだし巻き卵が腐る危険を避けることができます。
どんなおかずでもお弁当に入れる時は粗熱を取り、保冷剤をうまく使って安全に食べられるように対策をしましょう。