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失敗の本質をまとめた入門書 「超」失敗の本質はとってもオススメ

「失敗の本質」という書籍は、著名人のなかでも、座右の書とされるかたも

多くおられる、旧日本軍の敗戦の原因を多角的に分析した名著と言っていいでしょう。

ただ、ちょっと、というかかなり分厚く、読みこなすのが大変。

読んでいるうちに、どこがポイントだったか頭の中が整理できないという

情けない悩みが頭をもたげる書籍です。

先日、書店で立ち読みをしていたら、この失敗の本質をわかりやすくまとめた本が

ありましたので、ご紹介したいと思います。

「超」入門 失敗の本質 鈴木博毅著

昔、超整理法という本がありましたが、その流れを組むわけでは無いのでしょうが、

「超」入門と銘打たれた、失敗の本質の解説本と言っていいでしょう。

筆者の鈴木博毅氏は、経営コンサルタントの方で、家にある本をいろいろ探していたら

鈴木氏の著書が出てまいりました。(笑い)

以前ヒットした「ガンダムが教えてくれたこと」の筆者としても知られています。

もともとの「失敗の本質」という書籍は、先に書きましたとおり、大変分厚い本ですので

この、「超」入門では、視点を少し絞った形で、失敗の本質を解説していきます。

まあ、忙しいビジネスマンには入門編としては、なかなかなすぐれものかと思います。

ああ、補足しますが、本物の?「失敗の本質」は、大変重厚で、読み応えのある本です。

ぜひ、並行して読まれることをオススメいたします。

日本人が持つ戦略性について

書籍全体として、日本人がどういったことを苦手としているかについて

言及していくことになるのですが、ここでは戦略性と記載されているのですが、

大きな目標を立てて物事を進めていくことが苦手といったことについて

解説されていきます。

日本人が立てる「戦略」というのは、結構曖昧であることが多いのですが、

戦略の失敗は戦術では補えない

「指標」こそが勝敗を決める

「体験的学習」では勝った理由はわからない

同じ指標ばかり追うといずれ敗北する

といった内容が第1章では表題としてあげられます。

戦略の失敗は戦術で補えないという言葉は、実は他の小説でも読んだことがあります。

大変意外なところですが。

「銀河英雄伝説」です。

「銀河英雄伝説」というのは、田中芳樹氏による大河小説でご存知の方も多いと思いますが

この小説の中では、戦略と戦術という言葉が、きちんと区別して説明されています。

銀河帝国皇帝、一方の主人公である、ラインハルト・ローエングラム、彼はなにせ皇帝ですから

国全体を指揮して、戦いを進めていくことができます。この辺りが戦略立案といったことが

可能な立場にいる人になります。

対して、自由惑星同盟のもう一方の主人公である、ヤン・ウェンリーは、戦術の鬼才とか

魔術師とか、いろいろ呼ばれるのですが、一軍の将でしかないので、携われる仕事が

どうしても戦術レベルになってしまう。

ですので、ラインハルト・ローエングラムとヤン・ウェンリーが、自分の立場を守って

戦うと、どうしても戦略レベルをコントロールできる、ラインハルトが勝っていまう。

そういったところを、戦略レベルの間違いを、戦術レベルの成功で覆すことはできないと

説明されることがあります。

目標達成につながらない勝負は勝っても意味がない!

「失敗の本質」という本は、一貫して、日本軍がなぜ戦争に負けたかについて

これでもか、これでもかと書かれている書籍になりますが、

よく読んでいると、他の本でも似たような記述が出てきます。

「目標達成につながらない勝利の存在」ということで、日本軍の戦争侵攻が

かなり、目標達成につながらない勝利を得るために行われていたことが

記載されています。

どうも、この辺りの話を読んでいると、別の記事で書きました、

最高の教訓世界史!の中にある上杉謙信の話とかぶります。

史上最強の戦国武将であった上杉謙信が何故、天下をとれず、

織田信長が何故、天下を取れたのかは、最強の教訓世界史!のなかに

細かく記載があります。

https://worker-study.com/rekishi-manabu/

ちょっと話が失敗の本質とは外れますが、

例えば、第二次世界大戦の日本軍は上杉謙信によく似ていて

アメリカ軍は、織田信長の行動によく似ていたといったことが

いえるのではないかと思うのです。

太平洋戦争において、日本軍は初戦連戦連勝です。

ターニングポイントとなったミッドウェー海戦のときでさえ、

戦力的には日本軍の方が優勢でした。

では、何故負けたのか。。。

目標設定があまりにも曖昧だったことに原因があるでしょう。

そして、目標を達成する方法が戦略だとすれば、日本軍は戦略を間違えた

と言えてしまうのは、大変残念なところです。

ミッドウェー海戦の際、アメリカ軍の目標は、日本軍の空母を撃沈することが

目標でした。

そのために、何をしたらいいかに焦点を絞って作戦が遂行されます。

これに対し、日本軍はどうだったかというと、ミッドウェー島を占領することに

あったのか、アメリカ軍の空母を叩くことにあったのか、航空機を叩くことに

あったのか、振り返ると、かなりブレブレです。

ミッドウェー島を占領しても、アメリカ軍の空母が健在であれば、遠からず

反撃を受けることは必定なので、日本軍の目標も、後になって気がつくことですが、

アメリカ軍空母の撃滅にあったのではないかと思ってしまうわけです。

 

目標設定を正しく持つことの重要性というのは、織田信長の例でもよく知られている

話です。

ご存知、今川義元を相手にした桶狭間の戦い。織田軍は完全に劣勢。

しかしながら、織田信長は今川義元の首唯一を狙って奇襲を掛け、成功します。

まともの、今川軍と相対していたら、木っ端微塵に打ち砕かれて後の織田信長は

いなかったはずです。

戦略のミスは戦術でカバーできない

銀河英雄伝説を例に、別の場所でも書きましたが、

戦略のミスは戦術ではカバーできません。

ミッドウェー海戦を例にすると、戦略目標はアメリカ軍空母の撃滅。

その後に、ミッドウェー島の占領ということになるはずなのですが、

日本軍は、ミッドウェー島も占領したいし、アメリカ軍の空母も叩きたい

と目標が不明瞭でした。

その中で、月月火水木金金という猛訓練に励んだ日本海軍の精鋭を繰り出して、

壊滅的な打撃を受けてしまったのは、目標が常に曖昧であった日本軍の

当然の帰結だったのかも知れません。

どうも、上杉謙信の行動と日本軍の行動がかぶって考えられてしまいます。

ではどうすれば、目標を的確に持つことができるのでしょう。

それは「指標」をいかに持つかという点にかかってきます。

その辺りについては、こちらの記事に書いていきたいと思います。

 

 

 

 

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