コロナの影響でおうち時間が増え、料理に凝り始めた方も多いのではないでしょうか。
私もその一人で、最近天ぷら鍋を買いました。
でも、揚げ物では火災に注意することは分かっていても、油のことはあまり知りませんよね。
気になったので調べてみました。
Contents
油は沸騰しないってホント!?油が沸騰する温度は何度?
油も液体なので沸騰するように思いますよね。
しかし、実際に油を沸騰させることはなかなかできません。
テレビなどでよく「天ぷら油の火災実験」の映像を見ると思います。
あれを見ていると、天ぷら鍋から煙がもくもくと出て、その後に火が出ていますよね。
あの煙の出方から「油が沸騰している」と思っている方も多いのではないでしょうか。
ですが、油が沸騰する温度はサラダ油で【約300℃~500℃】です。
油の種類などにもよりますが、多くの油は沸騰する温度になる前に発火点(火が付く温度)になり、そこで火災が発生します。
つまり、油が沸騰する前に火が付くのです。
あの火災実験では、天ぷら鍋から煙がもくもくと出ているのに、実は沸騰していないなんて不思議な感覚ですね。
油が沸騰するまでの時間はどれくらい?温度別にお答えします
揚げ物初心者の方なら、こんなお悩みがありますよね。
からあげやトンカツなどを揚げる時油が沸騰してから入れた方がおいしく揚がりますか?
引用Yahoo知恵袋
この方の言う「沸騰」は、先ほどお伝えした沸騰の意味と違って「食べ物を揚げるのに適当な温度」のことだと思います。
温度計がついている天ぷら鍋ならいいですが、温度計がないといつ入れたらいいかわからないですよね。
私が持っている天ぷら鍋も温度計が付いていません。
なので、たまに揚げすぎてしまったり、逆に油の温度が低いのに入れてしまってちょっと生っぽくなったりします。
そこで、ここでは、温度計がなくても温度がわかる方法をご紹介します。
油の温度を見分けるときは、木製の菜箸を使います。
菜箸を一度水に濡らしてしっかりと水分をふき取ります。
そして、菜箸を油の中にいれてかき混ぜ、温度を均一にしてから、泡の出方を見ることで温度がわかります。
油の温度が150℃~160℃になっているときの見分け方
目安は油を中火にかけてから2~3分後です。
油を火にかけてから2~3分経つと、油の温度が100℃を超えて、ゆらゆらと動き出してきます。
そこで、菜箸を入れ、細かい泡が静かに上がってくる状態であれば、油の温度が150℃~160℃になっています。
この温度で揚げたいのは、焦がさずじっくり揚げる食材です。
たとえば、ピーマンや獅子唐、青じそや三つ葉など緑の色を残したいときはこの温度が適切です。
あとは、サツマイモやじゃがいも、餅などの火の通りにくい食材もこの温度で揚げましょう。
油の温度が170℃前後になっているときの見分け方
目安は油がゆらゆらと動き出してから1~2分後です。
菜箸を入れて、やや大きめの泡が上がってくる状態であれば、油の温度が170℃前後になっています。
この温度で揚げたいのは、しっかり火を通してカラッと揚げたい食材です。
たとえば、野菜の天ぷらや唐揚げ、かき揚げ、とんかつなどです。
おそらく天ぷら鍋で一番よく揚げるものといえば、唐揚げですよね。
そのほかの食材でも、「170℃の油で揚げてください」と書かれているものが多いと思います。
なので、この170℃前後の温度の見分け方は、知っておくととても便利ですよ。
油の温度が180℃~190℃になっているときの見分け方
目安は油がゆらゆらと動き出してから2~3分後です。
菜箸を入れて、多量の泡が勢いよく上がる状態であれば、油の温度が180℃~190℃になっています。
この温度で揚げたいのは、すでに一度揚げてあって二度揚げしたい食材やたんぱく質の食材です。
たとえば、肉や魚など、長時間火を通すと固くなってしまう食材です。
豚や鶏はじっくり火を通して食べたい食材ですが、牛肉はレアでも食べられます。
魚も同じであまり火を通さなくても食べられます。
なので、高温でサッと揚げて「外はカリッ、中はフワッ」の状態でおいしく食べましょう。
ただ、この温度になったまま放っておくと火災が起こる可能性がありますので、注意しましょう。
油が沸騰すると泡が出る!?その原因と解決策を教えます!
よく揚げ物をしているとこんなことが起こることはありませんか?
揚げ物をしようとしたら油が沸騰というか気泡がたくさんになり鍋からあふれてしまいました。なぜですか? 油はいつも取り替えずに注ぎ足しています。今回揚げようと思ったのはサツマイモです。
引用Yahoo知恵袋
揚げ物をしようとしたら泡がたくさん出て鍋からあふれてしまったらビックリしますよね。
私は幸運なことに、まだ天ぷら鍋から泡を出したことはありませんが、実際に起こるとパニックになると思います。
でも、天ぷら鍋から泡を出している人、結構いるようです。
では、揚げ物をしようとしたら天ぷら鍋から泡が大量に出てしまう原因は何なのでしょう。
解決策も併せてご紹介します。
油が泡になって鍋からあふれてしまう原因とは?
油を繰り返し使用することで油が劣化した
油から泡が大量に出る原因で一番多いのは「油の劣化」です。
上記の質問も「油はいつも取り替えず」と言っているので、油の劣化が原因だと思われます。
油は劣化すると粘度が高くなり、ブクブクとした消えにくい大きな泡が発生します。
新鮮な油だとシュワシュワとした細かい泡で、すぐ消えてしまうので、見た目にも劣化しているかどうかは分かりやすいと思います。
何回使うと油が劣化するのかというと、大体【3~4回】だといわれています。
ただ、油の量や温度、揚げた食材によって変わってくるので、一応目安としてみてください。
「なんだか最近消えにくい泡が増えたな。」と思ったら、思い切って捨ててしまいましょう。
油のなかに一度に食材を入れすぎた
これは油の劣化とはあまり関係がありませんが、油のなかに一度に食材を入れすぎてしまうと、どうしても大量の泡が出てしまいます。
さらに油の量に対して入れる食材が多いと油の劣化も早くなります。
適切な食材の量は、油の量に対して1割くらいです。
せっかく揚げたものが冷めないように、一度になるべく多く揚げたくなる気持ちは分かります。
しかし、うまく揚がらないこともあるので、無理をせず、少しずつ揚げましょう。
揚げたものが冷めてしまったら、先ほどお伝えしたように180℃の油で二度揚げするといいですよ。
油のなかに卵の成分が流れ出た
食材にパン粉をつけるときに使う卵には、「レシチン」という成分が含まれています。
このレシチンが油のなかに流れ出ると、大きめの泡が発生します。
「新しい油を使っているのに、大きい泡が出る」という方は、このレシチンが原因だと思われます。
油のなかに肉や魚の油が流れ出た
これも卵のレシチンとほぼ同じ原因です。
肉や魚を揚げると動物性の油脂が油に溶け出し、この油脂が泡の原因になります。
油が泡にならないようにする解決策は?
新しい油を継ぎ足す
油を繰り返し使う場合は、次に使う度に新しい油を継ぎ足すようにしましょう。
そうすることで、劣化した油が薄まり、大量の泡の発生を抑えることができます。
しかし、油臭くなってきたり、油の色が濃くなってきたと感じたら、油の限界がきていますので、全部捨てましょう。
油をろ過する
揚げ物が終わったら、必ず使った油をろ過するようにしましょう。
使った油をろ過しないで片づける方はあまりいないと思いますが、油のなかに揚げカスが残っていると、油の劣化が早まります。
なにより、揚げカスが残っている油で新しく揚げ物をするのは嫌ですよね。
最近はろ過フィルターもいろいろあるので、ご自分に合ったものを探して使ってみてください。
油は沸騰しないってホント!?油についてのアレコレ教えます!のまとめ
- 油が沸騰するのは300℃~500℃なので、ほとんど沸騰することはない
- 油の温度は菜箸を油に入れたときの泡の状態で知ることができる
- 油から大量の泡が出て鍋からあふれてしまうのは油の劣化が原因
家にいても揚げたての揚げ物が食べられるのっていいですよね。
この記事で油のことを知ってもらい、安全においしい揚げ物を揚げましょう!