おしゃれという言葉は、特に女性がというわけでもないですが、
着飾って、自分をきれいに見せることを「おしゃれ」って言いますよね。
でも、なんで、漢字で書くと「お洒落」なんですかね?
ちょっと気になったんで、まとめました。
お洒落という漢字の由来は?
漢字の「お洒落」という言葉は、漢詩にある「胸中洒落にて光風霽月のごとし」という言葉に
由来していると言われます。
「胸中洒落」とは、心のなかに、なんのわだかまりもなく、何事にも執着しない様子を
示していると言われ。
「光風霽月」とは、晴れ渡った空という意味になります。
具体的には、こんな使われ方をしていました。
中国の北宋の儒学者周敦頤(シュウトンイ:字は茂叔、モシュク)の人柄を
当時の詩人黄庭堅(コウテイケン)が褒めた言葉として〔春陵(シュンリョウ)の周茂叔
(シュウモシュク)、人品甚だ高く、胸中洒落(シャラク:心がさっぱりしている)にして、
光風霽月の如し〕という
ここでいう「洒落」とおしゃれの「しゃれ」というは、もともとは違う言葉であって、
中国から「洒落」という言葉が伝わったあとに、日本語の「しゃれ」を当てはめています。
ちなみに、最初に「洒落」という読みに「しゃれ」を当てはめたのは、江戸時代の儒学者、
藤原惺窩(ふじわらせいか)が初めてだと言われています。
ちなみに、この藤原惺窩というかた、「近世儒学の祖」とも称される人物と言われ。
豊臣秀吉や徳川家康といった超大物にも、儒学を講じたと伝えられており、
家康には仕官も要請されたが辞退し、門弟の林羅山を推挙したといったエピソードがあります。
結構、儒学の世界では有名な方です。
しゃれの語源はどうなっている?
漢字の「洒落」というのは、中国の漢詩に語源があるということが
わかりました。
では、その、読み方の「しゃれ」という日本語はどこから来たのでしょう。
これについては「戯れる(あざれる)」という言葉から「ア」を省略した「サレ」が
なまって、シャレになったという説が有力と言われています。
これ以外にも諸説ありまして、”晒す(さらす)”という言葉が、染物屋から生まれた
言葉だという説もあります。
どういうことかと言うと、染め物をするときには、染めた布をきれいな水に晒して
洗う。そうすると、染め物色が落ち着いて、さっぱりとした色に仕上がる、
そんなところから、「しゃれる」という言葉ができたという説です。
お洒落という漢字の由来についてのまとめ
どうやら、漢字の「洒落」という書き方は、中国にその起源があったのは
間違いないでしょう。
でも、その意味は、今日使われている「お洒落」という意味とはちょっと違っていました。
でもって、「しゃれ」という言葉は、日本で生まれた言葉ですけど、諸説あって、
はっきりと、確定した結論はない、というのが真相のようです。
言葉の成り立ちっていうのは、どこかに、記録が必ずしもないので、
こういう場合もあるかもしれませんね。